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2024年12月30日

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従業員の自律支援を先導!「グッドキャリア企業アワード2024」の成功事例

「グッドキャリア企業アワード」好事例集(厚労省)

厚生労働省が主催する「グッドキャリア企業アワード」は、従業員の自律的なキャリア形成支援を積極的に行い、他の模範となる企業を表彰する制度です。この表彰制度の目的は、キャリア形成支援の重要性を社会全体に広め、働く人々の能力向上と職場環境の改善を推進することにあります。2024年度のアワードでは、キャリア形成支援の取り組みが顕著な企業が選ばれ、各社の実践内容が好事例集として公開されました。

今回の好事例集では、94社が応募する中、特に優れた取り組みを行った企業が表彰されました。受賞企業には、従業員一人ひとりの成長を重視した取り組みや、キャリア形成を支援するための具体的な施策が数多く見られます。例えば、大賞を受賞した関西鳶株式会社では、経営者と従業員が経営の方向性を共有する「未来会議」を毎月開催。全従業員に経営者意識を持たせることを目的とし、全員参加型の経営方針を実践しています。また、長期的なキャリア形成を見据えた研修や資格取得支援を行い、現場作業を退いた後の管理職移行もスムーズに進むようサポート体制を整備しています。

一方で、住友生命保険相互会社は「人財共育」を理念に掲げ、職員が自己のキャリアを主体的に形成できる環境を整備。ジョブトライプログラムやキャリア面談、オンラインセミナーなど、幅広い支援を展開しています。この取り組みにより、職員のキャリア形成意識が向上し、経営戦略との一体感も強化されました。同社では、社長自らが理念を発信し、専任チームが全国での支援活動を推進することで、キャリア支援の浸透率を71%にまで引き上げる成果を上げています。

また、イノベーション賞を受賞したデンソー株式会社では、技術職のキャリア支援に力を入れ、多様な研修プログラムを通じて従業員のスキルアップを促進。さらに、キャリア形成支援の一環として、個々の挑戦を奨励する風土作りに取り組み、従業員満足度と生産性の向上を実現しています。

これらの取り組みは、企業の成長だけでなく、従業員の意識改革や組織文化の向上にも寄与しています。応募企業の中には、キャリア形成支援の重要性を重視し、従業員の自己啓発を支援する仕組みを整えるだけでなく、その利用状況や効果を分析し、継続的な改善を行う企業も多く見られます。このような取り組みは、少子高齢化や労働力人口減少が進む日本において、企業が持続的に成長するための重要な要素と言えるでしょう。

「グッドキャリア企業アワード2024」は、キャリア形成支援がいかに企業の活力を高め、従業員の働きがいや生産性を向上させるかを示す具体例として、他の企業にも多くの示唆を与えています。これらの事例を通じて、キャリア形成支援が企業経営や社会全体において果たす役割をさらに広く理解し、積極的に取り入れていくことが期待されます。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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