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2024年11月13日

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愛知県の有効求人倍率1.24倍、製造業で2.25倍!今後の人材確保戦略とは

県内の雇用失業情勢について(愛知労働局)

愛知県における最新の雇用情勢について、職業安定課が公表したデータによれば、令和6年9月時点での有効求人倍率(季節調整値)は全国平均を下回り、1.24倍となりました。前月比では0.02ポイントの減少が見られ、東海エリア全体の有効求人倍率は1.23倍となり、前月より0.01ポイント低下しました。東海地域は全国的な水準とほぼ同じ動きを示しているものの、地域別に見ると、愛知県内でも若干の変動が確認されています。

愛知県の新規求人倍率は2.25倍で、前月比0.21ポイント減少しましたが、依然として全国の水準より高めに推移しています。全国平均の新規求人倍率は2.22倍で、東海全体がその水準を若干下回る結果となっています。愛知県の有効求人倍率は東海エリア全体の中でも比較的高めであり、特に製造業や輸送機械器具製造業などの分野での求人が目立ちます。これらの業界は、愛知県の主要産業であり、県内全体の求人倍率の上昇に寄与しています。

令和6年9月における新規求人数は対前月比で-2.8%減少し、新規求職者数は+6.2%の増加となりました。このデータから、求人は減少傾向にある一方で、求職者数が増加していることが明らかになり、雇用市場において求職者が増加している状況が伺えます。特に、新規求人倍率が対前月比で0.21ポイント減少したことからも、新規求人の供給が減少していることが確認されています。

また、愛知県の正社員有効求人倍率も注目される指標です。令和6年9月の正社員有効求人倍率は1.10倍で、前年同月と比較してわずかに減少しましたが、39か月連続で1倍台を維持しています。これは、県内における正社員の需要が引き続き高いことを示しており、製造業や情報通信業など、技術者や専門職の分野での求人が堅調に推移していることが理由と考えられます。

地域別に見ると、愛知県の各エリアにおける求人倍率には差が見られます。例えば、名古屋市内では、特に中区を中心に高い求人倍率を維持しており、製造業や建設業、物流関連の求人が多いことが特徴です。一方で、三河地域では、輸送用機械器具製造業や自動車産業を中心とした雇用が多く、地域経済に大きく影響を与えています。これにより、特に西三河エリアでは求人倍率が他の地域と比べて低下傾向にあるものの、まだ高水準を保っています。

さらに、製造業を中心とした新規求人数の減少が確認されています。特に、繊維工業やプラスチック製品製造業など、一部の業種で著しい減少が見られ、これらの産業は国内外の経済状況に影響を受けやすいことが背景にあります。しかし、建設業や輸送用機械器具製造業など、主要産業では引き続き高い求人倍率を維持しており、これらの業界が愛知県の雇用情勢を支えていると言えます。

一方で、非正規雇用の求人についても注目すべき点がいくつかあります。愛知県では、パートタイムや臨時・季節労働者の需要が引き続き高く、特に小売業や介護、福祉サービス業などの分野での求人が堅調に推移しています。これらの業種は、人口の高齢化やサービス需要の増加に伴い、安定した求人が続いています。特に、社会福祉や介護サービス分野では、求人数の増加が目立ち、今後もこの傾向が続くと見込まれています。

また、雇用保険の給付状況にも改善の兆しが見られます。愛知県では、就職率が上昇傾向にあり、特に若年層や専門職、技術者の分野での就職が増加しています。特に、情報通信技術者や医療従事者などの専門職が高い就職率を示しており、これらの分野での人材需要が今後も拡大していくと予想されます。

総じて、愛知県の雇用情勢は一部で改善の兆しが見られるものの、新規求人数の減少や地域による求人倍率の差異が懸念されています。企業の採用担当者にとっては、特に製造業や技術職の分野での人材確保が重要な課題となっており、今後も経済状況や市場動向を注視しながら、採用戦略を見直す必要があるでしょう。

⇒ 詳しくは愛知労働局のWEBサイトへ

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