労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 愛知県 令和7年新規高卒求人倍率4.67倍、製造業中心に過去最高を記録

2024年9月3日

労務・人事ニュース

愛知県 令和7年新規高卒求人倍率4.67倍、製造業中心に過去最高を記録

令和7年3月新規高等学校卒業予定者の求人・求職状況(愛知労働局)

令和7年3月に卒業予定の新規高等学校卒業者に関する求人と求職の状況について、愛知労働局の最新データを基にお伝えします。今回のデータでは、求人数が38,700人に達し、前年同期の37,371人から1,329人、すなわち3.6%の増加が見られました。この増加は、過去最高値を記録し、高校生の就職活動がますます活発化していることを示しています。求人倍率も4.67倍と、前年同期の4.24倍から0.43ポイント上昇しており、企業側の求人需要が非常に高いことが窺えます。

具体的に産業別で見ると、製造業が全体の求人数の4割以上を占めており、18,013人の求人が発生しています。特に自動車産業である輸送用機械器具製造業では、7,354人の求人があり、前年同期の6,650人から704人、すなわち10.6%の増加が確認されています。これは、愛知県が自動車産業の拠点であることを反映しており、この分野での人材需要が引き続き高いことを示しています。

一方、就職希望者数は8,293人と、前年同期の8,811人から518人、つまり5.9%減少しており、高校生の就職意識にも変化が見られます。少子化の影響や進学志向の高まりが、就職希望者数の減少に寄与している可能性がありますが、これにより求人倍率は過去最高を記録しています。

その他の主要産業では、卸売業・小売業で3,844人の求人があり、前年同期の3,634人から210人、すなわち5.8%増加しています。運輸業・郵便業でも、2,480人の求人があり、前年同期の2,300人から180人、つまり7.8%増加しました。これらの業界でも、高校生の雇用を求める企業が増えていることがわかります。

職業別の求人状況を見てみると、製造・製作の職業に対する求人が18,461人と、前年同期の17,770人から691人、すなわち3.9%増加しています。これは、技術職への需要が高まりつつある現状を反映しており、特に愛知県のような製造業が盛んな地域では顕著です。

新規高等学校卒業者の採用スケジュールも重要なポイントです。令和7年3月卒業予定の高校生に対する採用選考は、9月16日から開始されます。これに先立ち、企業は6月1日から求人申込書の受付を開始し、7月1日には求人票が各学校に提出されます。また、9月5日から応募が始まり、同月16日には選考が開始される予定です。こうしたスケジュールは、企業が効率的に新卒者を採用するためのガイドラインとなっています。

一方、労働局では、採用選考の際に公正な選考が行われるよう啓発活動を行っています。国籍、性別、障害の有無、また定時制や通信制課程の生徒であるかどうかといった点で差別が生じないよう、企業に対して公正な採用の重要性を強調しています。また、高校生の職業意識形成や就職支援にも力を入れており、各学校の進路指導担当者や企業と連携して、より多くの生徒が希望する職に就けるよう全力で支援を行っています。

このような状況下で、企業は高校生の就職活動に対する関心を高め、そのニーズに応じた採用戦略を立てる必要があります。特に、製造業を中心にした人材確保の動きが活発化している中で、各企業は早期に優秀な人材を確保するための施策を講じることが求められます。また、公正な採用プロセスを通じて、多様な背景を持つ学生に対して平等な機会を提供することが、企業の信頼性を高める一助となるでしょう。

愛知県を含む各地での求人状況は、経済の回復とともにさらなる成長を見込んでいます。この流れを活かし、企業が持続的な成長を遂げるためには、高校生という次世代の労働力に対する積極的な投資が必要不可欠です。特に、製造業や小売業、運輸業といった成長が期待される分野では、人材不足が深刻化する前に、適切な採用活動を行うことが、企業の競争力を維持する鍵となるでしょう。

⇒ 詳しくは愛知労働局のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ