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2024年6月29日

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日本の人手不足解消へ、特定技能制度で最大82万人の外国人労働者受け入れを目指す

第7回外国人介護人材の業務の在り方に関する検討会 資料(総務省)

特定技能制度は、日本が直面する深刻な人手不足を解消するために導入された在留資格制度です。特定技能1号と2号の2種類があり、それぞれの特徴や要件が異なります。特定技能1号は、相当程度の知識や経験が必要な業務に従事する外国人向けで、最大5年間の滞在が認められています。一方、特定技能2号は、熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けで、更新回数に制限がなく、家族の帯同も認められています​​。

2021年4月1日に厚生労働省社会・援護局福祉基盤課が発表した資料によれば、特定技能制度の対象となる分野は介護、ビルクリーニング、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の12分野です。これらの分野では、深刻な人手不足が続いており、国内人材の確保や生産性向上の取り組みを行ってもなお人材を確保することが困難な状況にあります​​。

特定技能1号の外国人労働者数は令和5年12月末時点で208,425人、特定技能2号は37人でした。この制度の運用にあたっては、受入れ機関や登録支援機関による支援が重要です。例えば、特定技能1号の外国人は、受入れ機関または登録支援機関からの支援を受ける対象となりますが、特定技能2号の外国人はその対象外です。また、日本語能力については、特定技能1号では生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認し、技能実習2号を修了した外国人は試験免除とされています。

特定技能制度の受入れ見込数は、令和6年4月からの5年間で約82万人が設定されています。この数は、5年後の産業需要等を踏まえ、人手不足数から生産性向上や国内人材確保分を差し引いて算出されたものです。特に介護分野では、令和10年度に約22万7,000人の人手不足が見込まれ、その不足を補うために、特定技能外国人の受入れが計画されています。

介護分野においては、利用者の心身の状況に応じた介護を自ら一定程度実践できる外国人を受け入れることが必要不可欠です。これにより、利用者が安心して必要なサービスを受けられる体制を確保することが求められています。そのため、海外向けの情報発信や国家資格取得に向けた日本語学習の支援などが強化されています 。

また、介護福祉士国家試験のパート合格制度も検討されています。この制度は、試験科目をいくつかのパートに分け、合否を判定するもので、初年度に不合格パートがあった場合、次年度はそのパートのみの受験で済むという仕組みです。これにより、受験者が一人ひとりの状況に応じた学習を進めやすくなることが期待されています。

外国人介護人材のキャリア形成支援に関する取り組みも進められており、技能実習の経験を生かしてキャリアアップを図るための支援体制が整備されています。具体的には、入国前の教育から技能実習、実習修了後の就労支援までの重層的な支援が提供されています。また、日本語学習支援や介護福祉士資格取得支援、実習修了後の多様な活躍を見据えた情報収集と支援も行われています。

このように、特定技能制度は、日本が直面する人手不足の課題を解決するための重要な取り組みであり、受入れ機関や支援機関、そして制度に関わる全ての関係者が協力して支援体制を整えることが求められています。今後も制度の運用と支援の充実を図りながら、外国人材が日本で安心して働ける環境を提供していくことが必要です。

参考:参考資料1 特定技能制度の受入れ見込数の再設定等について

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ