2025年2月23日
労務・人事ニュース
日本産ゆず・きんかん、タイへの輸出が正式解禁!柑橘類市場の拡大へ
タイ向け日本産ゆず、きんかんの輸出が解禁!(農水省)
日本の農産物輸出に新たな展開が生まれた。農林水産省は、タイ検疫当局との協議の結果、日本産のゆずときんかんの生果実について輸出が正式に解禁されたことを発表した。これまでタイでは、ミカンバエなどの病害虫が発生していることを理由に、日本産のこれらの果実の輸入を禁止していた。しかし、今回の合意によって、一定の検疫条件を満たした日本産ゆずときんかんの輸出が可能となり、日本の柑橘類輸出の幅が広がることとなった。
タイは日本産農産物の主要輸出先のひとつであり、特に果物の需要が高い国だ。ゆずやきんかんは、日本では料理や飲料、デザートなどに幅広く活用されており、健康志向の高まりとともに海外市場でも注目を集めている。これまでも、うんしゅうみかんなど一部の柑橘類はタイへの輸出が認められていたが、今回のゆずときんかんの輸出解禁によって、日本産柑橘類の選択肢がさらに広がった。
輸出解禁に際しては、タイ側の検疫条件を満たす必要がある。主な条件としては、まず生産園地で3年以上にわたりミカンバエの発生調査を行うことが求められる。さらに、生産園地や選果・梱包施設の登録が義務付けられ、輸出前には果実の表面を殺菌する必要がある。また、タイ側の検査官による査察も実施され、輸出が可能かどうかの最終確認が行われる。これらの条件は、すでにタイ向けに輸出されているうんしゅうみかんなどの柑橘類と同じものであり、日本の生産者にとっては比較的なじみのある基準となる。
今回の決定により、日本の柑橘類生産者にとっては新たなビジネスチャンスが生まれる。特に、ゆずは日本食ブームの影響で海外でも人気が高まりつつあり、タイのレストランや飲料市場においても需要が見込まれる。また、きんかんはそのまま食べられる果物として人気があり、ビタミンCが豊富で健康志向の消費者にとって魅力的な選択肢となるだろう。
タイ市場への輸出を検討する生産者や事業者は、植物防疫所のウェブサイトを確認し、必要な手続きを進めることが推奨される。今回の輸出解禁は、日本の農産物輸出の拡大に向けた重要な一歩であり、今後の成長が期待される分野である。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ