2024年8月3日
労務・人事ニュース
景気動向指数、5月分で一致指数が117.1に上昇

令和6(2024)年5月分速報からの改訂状況(内閣府)
令和6年5月分の景気動向指数の改訂が公表されました。この指数は、先行指数、一致指数、遅行指数の三つに分かれており、それぞれの数値が速報値から改訂されています。具体的には、先行指数は111.1から111.2に、一致指数は116.5から117.1に、遅行指数は108.0から108.2に修正されました。
先行指数については、5月の数値が110.9から111.2へと微増しています。これは、最終需要財在庫率指数の大幅な減少が主要因で、この指標は前月比で-4.2ポイントの変動を示しました。また、鉱工業用生産財在庫率指数も減少していますが、寄与度が逆サイクルとなっており、景気全体への影響は抑えられています。新規求人数はわずかに増加し、実質機械受注も僅かながら増加傾向を示しています。
一致指数では、特に生産指数と耐久消費財出荷指数の増加が目立ちます。生産指数は3.6ポイント増加し、耐久消費財出荷指数は11.1ポイントの大幅な増加を記録しています。これにより、一致指数全体が116.5から117.1へと改善しました。商業販売額も小売業と卸売業の両方で増加しており、景気全体の回復傾向が見て取れます。
遅行指数については、法人税収入が大幅に増加したことが影響しています。この指標は前月比34.4ポイントの増加を示し、遅行指数全体を押し上げています。また、完全失業率もわずかに改善しており、これが遅行指数に対するプラスの寄与となっています。
総じて、令和6年5月の景気動向指数は全体的に改善傾向を示しており、特に一致指数の改善が顕著です。経済活動の回復が徐々に進んでいることがうかがえますが、特定の指標に依存することなく、総合的な分析が求められます。今後も引き続き、各種経済指標の動向に注視する必要があります。
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