2025年2月19日
労務・人事ニュース
東京 令和7年3月卒高校生の求人倍率14.50倍!企業の採用意欲が前年より10.7%増加(令和6年9月末現在)
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令和7年3月 新規高等学校卒業予定者の求人・求職・就職状況(令和6年9月末現在)(東京労働局)
東京労働局は、令和7年3月に新規高等学校卒業予定の生徒に関する求人・求職・就職状況についての最新データを発表した。これは、令和6年9月末時点で集計されたものであり、都内の高校卒業予定者の就職市場の動向を示している。この発表によると、高校生を対象とした求人市場は好調に推移しており、企業の採用活動が積極的に進められていることがうかがえる。
特に注目すべきは、求人数が57,014人と前年同期比で10.7%増加した点である。一方で、求職者数は3,931人と4.3%減少し、高校卒業予定者の就職活動はより良い環境にあることが示された。この結果、求人倍率は14.50倍となり、前年から1.96ポイント上昇した。これは、企業側の採用意欲の高まりを表しており、高卒者にとって有利な市場が形成されつつあることを意味する。
このような雇用環境の変化は、令和3年卒業者の就職状況と比較すると顕著である。当時は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、高卒者の選考開始期日が9月から10月に変更されたことにより、就職市場に不透明感が漂っていた。しかし、現在は経済の回復基調が進み、企業側も積極的に新卒採用を行う姿勢を示している。その結果として、令和7年卒業予定者の求人倍率が大幅に改善され、高校生の就職先の選択肢が増えつつある。
求職者数が減少している背景には、進学を選択する学生の増加や、早い段階で就職が決定しているケースの増加が考えられる。これにより、求職活動を行う生徒の競争率が低下し、企業側にとっても人材の確保が容易になっている。特に、都内の中小企業や製造業、サービス業などでは、高校卒業生の採用を積極的に進めており、就職希望者にとっては選択肢が豊富な状況となっている。
さらに、過去10年間の就職内定率の推移を見ると、ほぼ99%前後を維持しており、高校生の就職環境が安定していることが分かる。令和6年3月卒業者の就職内定率は50.5%であり、令和7年卒業者も同水準となる可能性が高い。これは、企業側が安定した採用計画を持ち、高校生の就職活動を支援していることの表れでもある。
採用市場の動向を踏まえると、企業側にとっても戦略的な採用活動が求められる。特に、高校卒業予定者をターゲットにする企業は、早期の採用活動を展開し、求職者に対する魅力的な雇用条件を提示することが重要になる。また、学校やハローワークとの連携を強化し、求職者への情報提供を積極的に行うことが、優秀な人材を確保する上でのカギとなる。
今後の課題としては、求人数の増加に伴い、企業側の人材確保の競争が激化することが挙げられる。特に、中小企業や地方の企業は、大手企業との競争において不利な立場に立たされる可能性がある。そのため、企業側は給与や労働環境の改善、キャリアアップ支援などの施策を充実させ、求職者にとって魅力的な職場環境を整備する必要がある。
また、東京都内ではサービス業や情報通信業の求人が多い一方で、製造業や建設業では慢性的な人手不足が続いている。これに対応するため、高校生に対する職業訓練やインターンシップの機会を提供し、特定の産業への関心を高める取り組みも求められる。加えて、近年ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、新たなスキルが求められる職種も増えているため、高校生向けの職業教育の充実も重要なテーマとなる。
以上のように、令和7年3月卒業予定者の就職市場は好調に推移しており、企業側の採用活動も積極的に行われている。一方で、求職者数が減少していることから、企業にとっては人材確保が今後の課題となることが予想される。労働市場の動向を注視しつつ、より魅力的な雇用環境を整備することが求められるだろう。
⇒ 詳しくは東京労働局のWEBサイトへ