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2025年2月17日

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次世代交通の革命!日立市でレベル4自動運転バスの運行がスタート

国内初!レベル4自動運転の中型バス「ひたちBRT自動運転バス」の運行サービスが開始されました(経産省)

2025年2月3日、茨城県日立市において、国内で初めてレベル4自動運転による中型バスの営業運行が開始された。これは、経済産業省と国土交通省が進める実証事業の一環として実施されたものであり、関係機関が必要な許認可を取得したことを受け、本格的な運行サービスがスタートした。レベル4とは、特定の条件下において運転操作のすべてを自動運転システムが担う技術であり、運転手の常時監視を必要としない。この技術の導入により、安全性の向上や交通インフラの維持、ドライバー不足の解消が期待されている。

政府は2021年度より「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト」を推進しており、このプロジェクトを通じて自動運転技術を活用した移動サービスの実現を目指してきた。その一環として、茨城県日立市の「ひたちBRT」では、実証実験を重ねながら運行の安全性や技術の確立を図ってきた。そして、2025年1月24日までに必要な認可を取得し、正式にレベル4での営業運行が可能となったことを受け、茨城交通株式会社による運行サービスが開始された。特に、中型バス車両でのレベル4自動運転の営業運行は国内初の試みであり、この成功は日本における次世代モビリティの発展において重要な一歩となる。

営業運行の開始に先立ち、2月2日には国や自治体の関係者が参加する「ひたちBRTレベル4自動運転移動サービス出発式」が開催された。この式典には、加藤経済産業大臣政務官や小川日立市長が出席し、新たなモビリティサービスの誕生を祝った。当日は、地元住民を対象とした試乗会も行われ、実際にバスに乗車した市民からは、スムーズな走行で安心感があった、運転手がいなくても安全に目的地へ移動できるのはすごい、などの声が聞かれた。こうした反応は、自動運転技術に対する社会の関心の高さを示しており、今後の展開に向けた期待の表れでもある。

このプロジェクトの意義は、単に新しい交通手段を提供することにとどまらず、地域住民の生活を支える持続可能な公共交通の確立にある。高齢化や人口減少が進む中、地方都市における交通手段の確保は喫緊の課題となっており、自動運転技術の導入はその解決策の一つとして注目されている。日立市では、今回の取り組みを通じて交通の利便性を向上させるとともに、住民の移動手段を確保し、地域全体の活性化を図る考えだ。さらに、自動運転技術を活用した公共交通の成功事例として、他の自治体への導入も視野に入れながら、その可能性を広げていく方針である。

レベル4自動運転の実用化は、交通分野における大きな変革をもたらすものであり、日本のモビリティの未来を示す象徴的な出来事となった。今回の「ひたちBRT自動運転バス」の営業運行開始は、国内の自動運転技術が実際の公共交通機関として運用される重要なステップであり、今後の普及に向けた足がかりとなる。今後は、運行データの分析を通じてさらなる安全性の向上やシステムの最適化が進められ、全国各地での展開が期待される。政府も引き続き、自動運転技術の研究開発や社会実装を推進し、地方都市における交通課題の解決を支援する考えである。特に、バスの運転手不足が深刻化する中で、自動運転技術を活用した新たな交通モデルの確立が求められており、今後の実証実験や法整備の動向にも注目が集まる。

今回の取り組みが成功すれば、全国のバス路線にも導入が進み、より多くの人々が安全で便利な移動手段を利用できる社会が実現するだろう。自動運転技術の発展は、単なる技術革新にとどまらず、社会全体の利便性向上や持続可能な交通インフラの実現に貢献する可能性を秘めている。今後、レベル4自動運転バスの運行状況を検証しながら、安全性と効率性を兼ね備えた交通システムの構築に向けた取り組みが加速することが期待される。

⇒ 詳しくは経済産業省のWEBサイトへ