2024年8月10日
労務・人事ニュース
消費低迷とコスト増加が企業業況を圧迫:2024年7月日本商工会議所LOBO調査、業況DIが▲16.3に横ばい
業況DIは、消費低迷の中、コスト増継続で横ばい。先行きは、消費拡大の見通し立たず、慎重な見方(LOBO調査)
2024年7月は日本商工会議所のLOBO調査によると、全産業の業況DIはマイナス16.3と前月比でわずかに0.1ポイント低下しました。消費の低迷とコストの増加が続く中で、企業の景況感は全体として横ばいの状態が続いています。特に製造業では、物価高が企業の設備投資意欲に影響を与えており、機械器具関連分野を中心に悪化の兆しが見られます。
小売業やサービス業では、インバウンド需要が一定の支えとなっているものの、物価高が長引く中で消費者の購買意欲が低下し、力強い回復には至っていません。卸売業でも、日用品や飲食品の需要が減少しており、これが全体の業況に影響を与えています。
一方で、建設業は公共工事の増加によって一部改善が見られるものの、引き続き人手不足やコスト増加が重荷となっています。原材料価格が高止まりしている状況に加え、激変緩和措置の終了や円安傾向が続いており、企業のコスト負担は依然として重くのしかかっています。
また、日経平均株価が最高値を更新したにもかかわらず、中小企業は価格転嫁が十分に進まず、その恩恵を受けることができずにいます。このため、中小企業の業況感は停滞し、慎重な見方が強まっています。今後の消費拡大の見通しが立たない中、企業は引き続き厳しい経営環境に直面しており、先行きに対する慎重な姿勢が続くと考えられます。
⇒ 詳しくは日本商工会議所 LOBO調査のWEBサイトへ