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2024年7月19日

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瀬戸内海の藻場と干潟、約9%の増加を確認

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瀬戸内海における藻場・干潟分布状況調査の結果について(環境省)

環境省は、令和4年度から5年度にかけて実施した瀬戸内海の藻場と干潟の分布状況調査の結果を発表しました。この調査は、衛星画像解析手法を用いて行われ、藻場の面積は16,963ヘクタール、干潟の面積は11,971ヘクタールであることが明らかになりました。

藻場と干潟は生物の産卵場所や生息場所として重要であり、水質浄化や二酸化炭素の吸収・固定など多面的な機能を持っています。そのため、これらのエリアの保全や再生、創出を推進することが求められています。特に最近では、藻場や干潟の持つ炭素固定機能、いわゆる「ブルーカーボン」に対する期待が高まっています。これらのエリアの正確な分布情報を得ることは、その保全・再生・創出のための基礎情報として極めて重要です。

瀬戸内海については、瀬戸内海環境保全特別措置法の改正や瀬戸内海環境保全基本計画に基づき、藻場や干潟の保全・再生・創出が重要とされています。そのため、環境省は平成27年度から29年度に実施した調査と同様に、衛星画像解析手法を用いて、令和4年度から5年度にかけて瀬戸内海の分布調査を実施しました。この調査は、瀬戸内海だけでなく、東京湾や伊勢湾、有明海・八代海でも実施され、令和6年度から7年度には有明海・八代海の調査が予定されています。

調査方法は、衛星画像の解析と現地調査を組み合わせ、3メートルメッシュごとに藻場や干潟の有無を分析しました。調査結果として、瀬戸内海全域で藻場面積は16,963ヘクタール(東京ドーム約3,628個分)で、平成27年度から29年度の調査結果と比較して約9%増加しました。特に瀬戸内海東部では藻場面積が増加しましたが、西部では減少が見られました。この変動には、東部での透明度の上昇によるアマモ場の拡大や、西部での植食性魚類の食害、水温上昇が影響していると考えられますが、詳細な理由は今後の調査が必要です。

干潟面積については、瀬戸内海全域で11,971ヘクタール(東京ドーム約2,560個分)で、平成27年度から29年度の調査結果と比較して約8%増加しました。干潟は緩やかな勾配の海底地形であり、わずかな水深の違いで広範囲に面積が変動する可能性がありますが、詳細な理由は今後の調査で明らかにする必要があります。

この調査結果を基に、瀬戸内海の藻場や干潟の保全・再生・創出を進め、地域の生態系の保護やブルーカーボンの推進に寄与することが期待されています。

⇒ 詳しくは環境省のWEBサイトへ

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