2024年9月21日
労務・人事ニュース
特殊詐欺被害額が283億円に!前年同期比で20.5%増加、急増するオレオレ詐欺
令和6年7月末の特殊詐欺認知・検挙状況等について(警察庁)
令和6年7月末の時点で、特殊詐欺の認知件数および検挙状況についての詳細な報告が発表されました。この報告によれば、全体的な特殊詐欺の認知件数は10,717件で、前年同期と比較して257件の減少、つまり2.3%の減少が見られました。一方で、被害額は283億円に達し、前年同期と比較して48.1億円、つまり20.5%の増加が確認されました。
オレオレ詐欺については、認知件数が2,672件で、前年より260件増加し、10.8%の増加となりました。被害額も138.6億円に達し、67.1億円の増加、つまり94.0%の増加が報告されています。しかし、検挙件数は810件で、前年より411件減少し、33.7%の減少となりました。同様に、検挙人員も408人で、前年より119人減少し、22.6%の減少が見られました。
預貯金詐欺では、認知件数が1,272件で、前年より287件減少し、18.4%の減少となりました。被害額も12.8億円で、前年より9.7億円減少し、43.1%の減少が報告されています。しかし、検挙件数は924件で、前年より82件増加し、9.7%の増加が見られました。検挙人員は245人で、前年より22人減少し、8.2%の減少となりました。
架空料金請求詐欺については、認知件数が2,842件で、前年より105件減少し、3.6%の減少が確認されました。被害額も69.1億円で、前年より10.3億円減少し、13.0%の減少が報告されています。ただし、検挙件数は183件で、前年より12件増加し、7.0%の増加が見られました。検挙人員も116人で、前年より59人増加し、103.5%の増加が確認されました。
還付金詐欺については、認知件数が2,461件で、前年より56件増加し、2.3%の増加が見られました。被害額は37.3億円で、前年より9.7億円増加し、35.0%の増加が報告されています。しかし、検挙件数は439件で、前年より132件減少し、23.1%の減少となりました。検挙人員も94人で、前年より7人減少し、6.9%の減少が見られました。
キャッシュカード詐欺盗については、認知件数が849件で、前年より527件減少し、38.3%の減少が確認されました。被害額も10.0億円で、前年より9.1億円減少し、47.6%の減少が報告されています。また、検挙件数は787件で、前年より279件減少し、26.2%の減少が見られました。検挙人員も203人で、前年より64人減少し、24.0%の減少が確認されました。
その他の特殊詐欺のカテゴリーでは、認知件数が621件で、前年より346件増加し、125.8%の増加が見られました。被害額は15.3億円で、前年より0.4億円の増加、つまり2.5%の増加が報告されています。検挙件数は28件で、前年より5件減少し、15.2%の減少となりましたが、検挙人員は42人で、前年より14人増加し、50.0%の増加が確認されました。
以上の結果から、特殊詐欺全体の傾向として、認知件数の減少にもかかわらず、被害額が増加していることが明らかになっています。特にオレオレ詐欺や還付金詐欺では被害額の大幅な増加が見られ、対策の強化が求められます。検挙件数や検挙人員においても、特定の詐欺種別では減少が見られ、さらなる捜査や対策の見直しが必要です。
この報告は、今後の防犯対策や法執行機関の活動に重要な指針を提供するとともに、社会全体で特殊詐欺に対する認識を高める必要性を示唆しています。
⇒ 詳しくは警察庁のWEBサイトへ