2025年2月19日
労務・人事ニュース
神奈川県内大学生の就職内定率80.2%、前年同期比0.9ポイント低下(令和6年12月1日現在)
令和7年3月新規大学等卒業者の就職内定状況(令和6年12月1日現在)(神奈川労働局)
神奈川労働局が発表した令和7年3月卒業予定者の就職内定状況によると、大学卒業予定者の就職内定率は80.2%、短期大学卒業予定者の就職内定率は67.7%となりました。前年同期比で見ると、大学は0.9ポイントの低下、短期大学は0.9ポイントの上昇となっており、特に大学生の就職状況にやや厳しさが見られます。これは、企業の採用意欲の変化や、学生の就職活動の進め方に影響を受けている可能性があります。
今回の調査は、神奈川県内の大学53校、短期大学11校を対象に行われました。卒業予定者のうち、大学では30,520人が調査対象となり、そのうち就職希望者は22,714人、内定者数は18,219人でした。一方、短期大学では卒業予定者1,544人のうち、就職希望者1,385人、内定者937人という結果になっています。近年の傾向として、大学卒業予定者数の減少が続いており、それに伴い就職希望者数も減少しています。
また、神奈川県内のハローワークや新卒応援ハローワークでは、学生や既卒者の就職支援に積極的に取り組んでいます。令和5年度には、横浜・川崎新卒応援ハローワークを通じて2,155人が就職し、そのうち1,704人は既卒者でした。これにより、新卒者のみならず、卒業後の進路に悩む既卒者にも一定の支援が提供されていることが分かります。
さらに、新卒応援ハローワークでは、外国人留学生や卒業後3年以内の既卒者、さらにはコミュニケーションに苦手意識を持つ学生へのサポートも実施しています。具体的な支援内容としては、求人情報の収集や応募書類の作成アドバイス、面接対策、職業適性検査、就職後の定着支援などが提供されており、学生一人ひとりの状況に合わせた細やかなサポートが行われています。
企業の採用担当者にとっても、今回の調査結果は重要な指標となるでしょう。特に、大学卒業予定者の就職内定率がやや低下していることから、優秀な人材を獲得するためには、採用活動の早期化や、オンライン説明会・インターンシップの充実など、柔軟な対応が求められます。採用市場が大きく変化している中で、企業側も学生に対して積極的な情報発信を行い、より魅力的な職場環境を提示することが重要になります。
今後、就職活動が本格化する2月、そして最終段階となる4月の調査結果にも注目が集まります。ハローワークや新卒応援ハローワークでは、引き続き就職希望者への支援を強化し、企業とのマッチング機会を増やすことで、就職率の向上を目指していく方針です。
⇒ 詳しくは神奈川労働局のWEBサイトへ