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2025年2月26日

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第1回みどり戦略学生チャレンジ全国大会、受賞チームが決定!宮城県農業高校と沖縄高専が農林水産大臣賞を受賞

第1回みどり戦略学生チャレンジ(全国版)の受賞チームが決定!(農水省)

令和7年2月8日、農林水産省は「第1回みどり戦略学生チャレンジ(全国版)」の受賞チームを発表し、全国大会において表彰式を実施した。この取り組みは、持続可能な食料・農林水産業の発展を目指す「みどりの食料システム戦略」に基づき、環境に配慮した研究や活動を行う高校生や大学生、専門学校生を奨励することを目的としている。全国から選ばれた34チームが参加し、厳正な審査の結果、宮城県農業高等学校と沖縄工業高等専門学校が農林水産大臣賞を受賞した。

宮城県農業高等学校は、新しい肥料の開発を通じて持続可能な農業の実現を目指し、研究を進めてきた。失敗を重ねながらも試行錯誤を繰り返し、革新的な技術を生み出した点が高く評価された。一方、沖縄工業高等専門学校は、ドローンのAI技術と発酵技術を組み合わせることで有機農業の効率化と体系化を図る取り組みを行った。このプロジェクトは、データ活用を通じて持続可能な農業を支援する先進的なモデルとして注目された。

今回の大会では、農林水産大臣賞のほか、大臣官房長賞も授与された。高校の部では、北海道中標津農業高等学校が微生物の力を活用した持続的な野菜生産の研究で受賞した。茨城県立海洋高等学校と茨城県立水戸農業高等学校は、複数の学校が連携して循環型農水産業を構築する試みを評価された。長野県上伊那農業高等学校は、キノコを活用して和牛の生産基盤を改善する取り組みを展開し、持続可能な畜産の可能性を示した。富山県立中央農業高等学校は、アイガモロボとドジョウを活用した水稲栽培法を開発し、未来の農業モデルとしての期待が寄せられた。大阪府立農芸高等学校は、小規模ビール工房で発生するビール粕を飼料として再利用する循環型システムの構築に取り組み、資源の有効活用を実現した。沖縄県立中部農林高等学校は、冷凍技術を活用してドラゴンフルーツ農家の経営を支援し、農産物の保存技術に新たな可能性を示した。

大学・専門学校の部では、北見工業大学がEVクローラ型の除草ロボットを開発し、環境負荷の低減と農作業の効率化に貢献する技術を提案した。千葉県立農業大学校は、スクミリンゴガイ駆除と希少種の保全を両立させるプロジェクトを推進し、環境保全とブランド米開発の両面で成果を上げた。神戸学院大学は、未利用資源である竹の活用方法を研究し、資源循環型農業の可能性を追求した。鹿児島工業高等専門学校は、新しい下水汚泥肥料を用いた茶栽培の試験を行い、農業における廃棄物の再利用を推進した。

受賞チームの取り組みは、農林水産省のウェブサイトや公式YouTubeチャンネル、展示イベントなどを通じて広く発信される予定である。これにより、持続可能な農業に関する若い世代の意識向上と、環境に配慮した技術の普及が期待されている。「みどりの食料システム戦略」の理念のもと、次世代を担う学生たちが実践する革新的な取り組みが、今後の日本の農業の未来にどのような影響を与えていくのか、引き続き注目が集まる。

⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ