2025年1月4日
労務・人事ニュース
第5回グリーンインフラ大賞、全国13件の受賞事例で持続可能な未来へ
第5回グリーンインフラ大賞「国土交通大臣賞」が決定しました! ~グリーンインフラに関する優れた取組・計画事例を表彰します~(国交省)
令和6年12月23日、国土交通省総合政策局環境政策課は、第5回グリーンインフラ大賞における「国土交通大臣賞」をはじめとする受賞事例を発表しました。この賞は、自然と共存した持続可能な社会の実現を目指し、優れたグリーンインフラの取り組みを表彰するもので、今年も全国各地から多数の応募がありました。
今回の大臣賞は、「武蔵野台地における『雨にわ』によるNbSの普及・実証事業」と「おおはし里の杜~都市部の道路空間を活用した‘生きもの中心の緑地’~」の2件が選ばれました。「雨にわ」のプロジェクトは、東京都世田谷区と武蔵野市を対象に、雨水管理と市民の参画を重視した革新的な取り組みが評価されました。調査から施工、維持管理までのプロセスを通じて市民や自治体が一体となり、「雨にわ」の実装と効果を具体的に示した点が高く評価されています。一方、「おおはし里の杜」では、首都高速道路株式会社が中心となり、都市部の換気所屋上という特殊な空間に緑地を整備し、地域の生態系を再生させるだけでなく、生物多様性を保全する取り組みが行われました。小学生向けの稲作体験や教育機関との連携を通じた活動も含め、地域との共生を重視した事例となっています。
さらに、特別優秀賞4件と優秀賞7件も発表され、それぞれの事例が地域特有の課題に対応しながら持続可能な都市づくりを進める取り組みを行っています。特別優秀賞の一つである「馬場川通りアーバンデザイン・プロジェクト」では、群馬県前橋市が都市再生に向けた取り組みを進め、地域社会のニーズに応じたデザインが評価されました。また、「『5本の樹』計画」は積水ハウス株式会社によるもので、生態系保全に焦点を当てた全国規模の緑化計画が展開されています。これらの事例はいずれも地域性や独自性を生かした取り組みであり、他地域への応用可能性も高いとされています。
第5回グリーンインフラ大賞は、単に受賞者を表彰するだけでなく、全国の自治体や企業、非営利団体が取り組むべき方向性を示す重要な指標として機能しています。特に、都市部での緑地整備や雨水管理の先進事例は、人口密集地の環境問題に対応するモデルケースとして注目されています。
また、表彰式は令和7年1月29日、東京ビッグサイトで開催されるグリーンインフラ産業展2025の期間中に実施される予定です。このイベントは、持続可能な開発目標(SDGs)に関連する取り組みを広く発信する場となり、多様な分野からの参加者が集う予定です。報道関係者向けの取材申し込みも受付中で、現地での取材が可能です。
グリーンインフラの重要性は、気候変動や都市化が進む現代社会においてますます高まっています。今回の受賞事例は、技術革新だけでなく、市民参加や地域性を重視した持続可能な取り組みが広がる一助となることが期待されています。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ