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2024年6月18日

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精神科入院者支援のために知っておくべき制度と資源 地域での生活を支えるための具体的な方法

⑦知っておくべき資源(厚労省)

大阪精神医療人権センターの西川氏が担当する本講座では、入院者訪問支援員が知っておくべき制度について説明します。私たちは普段、様々な情報に自由にアクセスできる環境で生活していますが、精神科病院に入院するとその情報へのアクセスが制限されることがあります。支援員がすべての制度を覚えておく必要はないですが、基本的な情報を理解することが重要です。

人は一人で生きるのは難しく、様々な資源を活用しながら生活しています。資源には、障害福祉サービスや介護保険サービス、年金制度などのフォーマルなものから、家族や友人との関わり、友情や愛情といったインフォーマルなものも含まれます。入院者訪問支援員が情報提供を行う意義は、入院者が病院職員に自分の気持ちを伝えられない状況を改善するためです。支援員が第三者の立場から情報提供を行うことで、入院者が必要とする情報を得やすくなります。

入院者が資源の情報を必要とする理由には、どのような資源があるのかを知らないことや、誰に相談すればよいのか分からないことが含まれます。地域で生活するために必要な資源には、住まい、福祉サービス、医療などがあります。入院者訪問支援員として、退院後の生活に不安を感じる入院者に対して、適切な地域資源を活用することでその不安を減らすことができます。

地域での暮らしについて相談できる人には、病院の精神保健福祉士や看護師、地域の相談支援専門員などがいます。住まいに関しては、民間アパートや公営住宅、障害福祉サービスを利用した一人暮らしの訓練などがあります。また、家事や食事の支援にはホームヘルプや家事代行サービス、宅配弁当などがあります。

地域での暮らしに寂しさを感じる場合には、地域活動支援センターやサークル活動、セルフヘルプグループなどが利用できます。働きたい方への支援には、障害者職業センターや障害者就業・生活支援センター、就労継続支援などのサービスがあります。経済的な心配ごとには、生活保護や障害年金の受給、家族からの仕送りなどがあります。

安心して医療を受けたい場合には、精神科病院クリニックへの通院や訪問診療、訪問看護などの制度があります。リハビリには、デイケアやナイトケア、外来作業療法などがあります。退院に関しては、地域移行支援や地域定着支援、自立生活援助などの制度があります。

精神医療審査会は、精神障害者の処遇改善や退院請求を審査する機関で、請求は本人や家族も行うことができます。審査結果は30日程度で通知されますが、入院者にとっては待つ時間が長く感じられることもあります。請求が認められなかった場合でも再度請求することが可能で、弁護士を代理人として依頼することもできます。

全てを覚えておく必要はありませんが、入院者と話す中で気づいたことを調べたり、専門家に尋ねたりできるようになることが重要です。

⇒ 詳しくは厚生労働省のYoutubeチャンネルへ