2024年11月8日
労務・人事ニュース
精華町が環境保全と農業支援を両立!秋起こし実施で10アール当たり最大3,300円の補助金交付開始、腐熟促進剤購入費も対象に
令和6年 精華町 秋起こしを実施する農業者を支援します!!
秋起こしは、環境負荷を軽減しながら次期作に向けた良質な土づくりを進める重要な農業活動です。精華町では、この取り組みを支援するために、「精華町秋起こし推進支援事業補助金」を交付し、農業者の皆さんを支援します。この事業は、稲わらや稲株をすき込む秋起こしを実施する農業者に対し、その経費の一部を補助することで、二酸化炭素の排出を抑制しつつ、土壌の改良を目指すものです。
補助金の交付対象は、精華町内で農業を営む個人、法人、その他団体です。申請者は、自己が耕作する権利を持つ農地で秋起こしを行う必要があり、対象期間は水稲収穫後から11月末日までです。また、10アール以上の面積で秋起こしを実施し、今後も継続的に農業に取り組む意思があることが条件となります。
補助金額は、秋起こしを行った面積に応じて、10アール当たり800円が支給されます。また、秋起こしに使用した腐熟促進剤の購入費用についても補助され、こちらは10アール当たり最大2,500円までが補助対象です。ただし、補助金は年度ごとに1つの農地につき1回のみ交付されます。
申請の締め切りは、令和7年2月14日(金曜日)です。申請者は、申請書兼請求書、誓約書、秋起こしを実施した証拠となる写真、銀行口座の確認書類、そして腐熟促進剤の購入を証明する領収書などの書類を提出する必要があります。これらの書類を揃えた上で、精華町へ申請してください。
秋起こしを実施することで得られる効果は多岐にわたります。例えば、稲わらが土壌中で堆肥化することにより、地力が向上し、次の作物の生育が促進されます。また、堆肥を投入するよりも少ない労力で有機物が土壌に増え、メタンの発生が抑制されるため、環境負荷も軽減されます。さらに、稲わらを野焼きする必要がなくなり、後処理の手間が大幅に減ります。稲わらのすき込み作業によって、害虫であるスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)への防除効果も期待できます。これらの効果は、毎年秋起こしを行うことで持続的に実感できるようになります。
秋起こしの実施にあたっては、いくつかのポイントがあります。まず、稲刈り後は速やかに排水を行い、田んぼと稲わらを十分に乾燥させることが大切です。滞水している部分には溝を切り、水がたまらないようにする工夫も必要です。次に、腐熟促進剤を散布することで、稲わらの分解が進み、土壌の改良効果が高まります。
耕うん作業では、土に空気が十分に入るように荒く耕し、収穫後の地温が高いうちに作業を進めることがポイントです。耕うんの深さは5~10センチ程度が適切で、深くすき込むと有機物の分解が遅れるため注意が必要です。また、機械のロータリーの回転はゆっくりと行い、リアカバーは上げて、土を細かくしすぎないようにするのが理想です。これにより、土壌にしっかりと空気が入る状態を作り出します。
このように、秋起こしは農地の環境保全と生産性の向上の両方に貢献する活動です。補助金の活用を通じて、環境にやさしく、持続可能な農業の実現を目指しましょう。興味のある農業者の皆さんは、ぜひ期限内に申請手続きを行い、地域農業の発展に貢献していただきたいと思います。
⇒ 詳しくは精華町のWEBサイトへ