2025年2月16日
労務・人事ニュース
群馬県の外国人労働者数が56,938人に!前年比13.1%増で過去最高を更新(令和6年10月末現在)
「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和6年10月末現在)(群馬労働局)
外国人労働者の雇用状況が大幅に増加し、過去最高を更新したことが群馬労働局の最新調査で明らかになった。令和6年10月末時点で、群馬県内の外国人労働者数は56,938人に達し、前年同期比で13.1%(6,614人増)増加した。外国人を雇用する事業所数も6,344か所と過去最多を記録し、前年比8.6%(503か所増)の伸びを示した。派遣・請負事業所に雇用されている外国人労働者は17,952人となり、前年より12.0%(1,928人増)増加した。
在留資格別に見ると、「身分に基づく在留資格」を持つ労働者が21,767人で最も多く、全体の38.2%を占めた。次いで「専門的・技術的分野の在留資格」が12,889人(22.6%)、「技能実習」が12,454人(21.9%)と続いている。特筆すべきは、「資格外活動」の労働者が前年より31.9%増加(1,580人増)し、最も高い伸び率を示したことである。さらに、「専門的・技術的分野の在留資格」を持つ労働者も28.7%増(2,871人増)と著しく増加している。
国籍別では、ベトナム出身の労働者が13,402人と最も多く、全体の23.5%を占めた。次いでブラジル(8,728人、15.3%)、フィリピン(6,971人、12.2%)、インドネシア(5,378人、9.4%)の順となっている。特にネパールからの労働者は前年より44.0%増(1,347人増)と大幅に増え、インドネシア(39.8%増、1,530人増)やベトナム(8.6%増、1,066人増)も顕著な増加を見せた。
地域別では、太田地域が12,682人(22.3%)で最も多く、次に伊勢崎地域(11,185人、19.6%)、前橋地域(9,631人、16.9%)が続く。この3地域だけで、県内の外国人労働者の約6割を占めている。事業所数では伊勢崎地域が1,110か所(17.5%)で最多、次いで太田地域(1,050か所、16.6%)、高崎地域(952か所、15.0%)となっている。
産業別に見ると、外国人労働者が最も多いのは製造業で、20,632人(36.2%)に達した。次いでサービス業(18,167人、31.9%)、卸売・小売業(3,700人、6.5%)が続く。事業所数においても、製造業が1,721か所(27.1%)と最多で、次いで卸売・小売業(879か所、13.9%)、建設業(690か所、10.9%)が上位を占めた。
事業所規模別では、「30人未満」の企業が外国人労働者数で20,558人(36.1%)と最も多く、雇用事業所数も4,122か所(65.0%)を占めた。これは中小企業が外国人労働者の雇用を積極的に進めていることを示している。
また、「特定技能」の在留資格を持つ外国人労働者は5,229人(9.2%)に上り、飲食料品製造業(2,029人)、工業製品製造業(1,262人)、農業(814人)が主な雇用先となっている。この分野は令和元年から制度が開始され、急速に拡大している。
このように、外国人労働者の増加は群馬県の経済活動に大きく寄与しており、特に製造業やサービス業での活用が進んでいる。今後、外国人労働者の受け入れ環境の整備や、在留資格ごとの支援策の充実が求められる。
⇒ 詳しくは群馬労働局のWEBサイトへ