2024年7月22日
労務・人事ニュース
茨城県の郷土料理「はまぐりごはん」を味わおう!鹿島灘はまぐりの歴史と美味しさを次世代に伝える
米に関するマンスリーレポート(令和6年7月号)の公表について 「米に関するマンスリーレポート(令和6年7月)」(農水省)
茨城県の郷土料理「はまぐりごはん」について詳しく紹介します。この料理は、茨城県全域で伝承されており、主な材料にはハマグリ、しいたけ、人参が使われます。この地域は、親潮と黒潮がぶつかる潮目に位置するため、豊富な海の幸に恵まれています。特に鹿島灘の砂地が続く沿岸部では、春になると大ぶりなハマグリがとれ、市場では「鹿島灘はまぐり」として高値で取引されます。
「鹿島灘はまぐり」は和名を「チョウセンハマグリ」といい、その名から輸入品と間違われることもあります。そこで、平成7年から「鹿島灘はまぐり」というブランド名を付け、県をあげてブランド化しています。現在、国内で流通しているハマグリのほとんどは輸入品であり、国産のものは約10%と希少です。そのうちの半数以上が鹿島灘産であるため、「鹿島灘はまぐり」は非常に貴重な食材とされています。これを守るために、大洗町・鹿島灘・はさきの3漁協では、輪番制で計画的に漁を行うなど、管理を徹底する保存活動が行われています。
昔はハマグリが豊富にとれたため、茨城県の沿岸部では身近な食材でした。新鮮なハマグリは刺身や網焼き、味噌汁、酒蒸しなど、さまざまな料理法で親しまれてきました。その中でも「はまぐりごはん」は家庭でよく作られ、定番のハマグリ料理として知られています。
「鹿島灘はまぐり」の旬は春とされていますが、6月から7月頃が産卵前の時期であり、この時期のハマグリは身が肥えて旨味も濃くなります。また、ハマグリの貝殻は大きさや形が異なるため、一度外すと他の殻とは合わないことから、結婚式や雛祭り、お正月などの祝い事で振る舞われてきました。ハマグリが豊富にとれた時代には、家庭ごとに異なる味付けで「はまぐりごはん」が作られていました。
「はまぐりごはん」の作り方は以下の通りです。まず、ハマグリを食べやすい大きさに切り、人参、しいたけを千切りにします。材料を油で炒め、味付けをします。炒めすぎるとハマグリがかたくなるので注意が必要です。次に、米に煮汁と水を加えて炊き、炊き上がったごはんに具をのせて10分ほど蒸らし、最後に混ぜ込みます。各家庭で味付けや入れる具材が異なりますが、ハマグリのぷりぷりとした食感と旨味を楽しめる料理です。
材料は、米3カップ、ハマグリのむき身300g、生しいたけ7枚、人参50g、砂糖大さじ1、酒大さじ3、だし汁3/4カップ、サラダ油大さじ1、醤油大さじ3、三つ葉少々です。ハマグリは切り、人参としいたけを千切りにし、油で炒めた後、味付けして具と煮汁を分けておきます。米に水と煮汁を加えて炊き、炊き上がったごはんに具をのせて蒸らし、最後に混ぜて完成です。彩りとして三つ葉を散らすとさらに美しく仕上がります。
また、茨城県の他の特産品についても触れておきます。茨城県はコシヒカリやあきたこまちなど、さまざまな米の品種が栽培されており、その品質は全国的にも高く評価されています。特にコシヒカリは、県内外で高い人気を誇り、毎年多くの人々に愛されています。県内の米農家は、厳しい管理の下で高品質な米を生産し、その結果、茨城県産の米は多くの市場で高値で取引されています。
また、茨城県は豊かな自然環境にも恵まれており、米以外にも多くの農産物が生産されています。たとえば、メロンやスイカ、イチゴなどの果物も有名です。これらの果物は、県内外から訪れる観光客にも人気があり、観光農園では果物狩りを楽しむことができます。
茨城県の農業は、地域の経済を支える重要な産業です。県内の農業従事者は、伝統的な農法と最新の技術を融合させ、高品質な農産物を安定的に供給しています。また、地域の特産品を活かした観光振興やブランド化にも力を入れており、農業と観光を融合させた新しい取り組みが進められています。
茨城県の「はまぐりごはん」は、そんな地域の恵みを存分に活かした郷土料理です。季節ごとの旬の食材を使い、家庭ごとの味付けで楽しむことができるこの料理は、次世代にも伝えたい大切な味として、多くの人々に親しまれています。是非一度、茨城県の「はまぐりごはん」を味わってみてください。
参考:「米に関するマンスリーレポート(令和6年7月)」
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ