2024年11月30日
労務・人事ニュース
訪日観光、10月の訪日外客数が過去最高を記録!累計3,000万人突破
訪日外客数(2024年10月推計値)(JNTO)
2024年10月の訪日外客数は、日本の観光業界にとって記録的な成果を収めました。3,312,000人という訪日者数は、前年同月比で31.6%増加し、2019年同月比では32.7%の増加を記録しました。この結果、1964年の統計開始以来、初めて累計3,000万人を超え、10月末時点で30,192,600人に達しました。この急成長は、紅葉シーズンの需要増加や国際的なプロモーション活動が奏功した結果といえます。
特に中国、シンガポール、米国、オーストラリア、カナダなどの主要市場で大幅な伸びが見られました。中国からの訪日者数は582,800人で、前年同月比127.3%増加しました。これは、国慶節や地方路線の増便、さらにはクルーズ船寄港などが要因とされています。米国からの訪日者も278,500人に上り、同31.5%の増加を記録しました。これは直行便の増加や祝日需要によるものです。
また、東南アジアからの訪日需要も高く、シンガポールからは68,800人(同24.8%増)、マレーシアからは55,100人(同22.0%増)と、いずれも過去最高を更新しました。こうした増加は、直行便数の増加やプロモーション活動が大きな要因となっています。
豪州からの訪日者数は90,200人(同45.4%増)で、スクールホリデーの影響や航空便数の増加が寄与しました。一方、カナダからの訪日者も66,500人(同28.5%増)と過去最高を記録し、航空機材の大型化や直行便の増加が背景にあります。これらの市場では観光業界全体の回復が見られ、訪日需要の高まりが今後も期待されます。
欧州諸国も訪日需要が増加傾向にあります。英国からの訪日者は51,600人(同37.9%増)、フランスは49,400人(同43.8%増)、ドイツは43,300人(同40.2%増)と、いずれも10月として過去最高を記録しました。特にフランスやドイツではスクールホリデーと直行便の増加が需要を後押ししています。
その他の注目市場として、メキシコからの訪日者は19,200人(同53.8%増)、中東地域からは20,900人(同104.2%増)といった大幅な伸びが見られました。これらの市場では、航空便数の回復や新規就航便の増加が顕著であり、訪日需要のさらなる高まりが期待されています。
訪日需要の増加に伴い、日本政府観光局(JNTO)は観光戦略の強化を図っています。第4次観光立国推進基本計画では、持続可能な観光、旅行消費額の拡大、地方誘客促進を3つの柱として掲げています。これに基づき、各市場の動向を詳細に分析し、訪日旅行プロモーションを展開することで、さらなる観光需要の拡大を目指しています。
こうした取り組みが功を奏し、2024年は訪日観光市場における新たな成長の年として位置づけられています。観光業界関係者にとって、現在の市場動向を的確に把握し、戦略的な対応を進めることが重要です。今後も訪日観光需要の拡大が期待されており、その成功は持続可能な観光地づくりや地方経済の活性化にも寄与するでしょう。
⇒ 詳しくは日本政府観光局のWEBサイトへ