2024年11月15日
労務・人事ニュース
農林水産省が予測、令和6年11月の主要野菜の価格は平年並みも一部品目で高騰の可能性
野菜の生育状況及び価格見通し(令和6年11月)について(農水省)
農林水産省は、東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況および令和6年11月の価格見通しについて、主要産地からの聞き取りを基に公表しました。近年の天候不順により野菜の価格変動が大きくなっていることから、消費者や市場関係者が適切な判断をできるよう情報提供が行われています。今月の調査結果によれば、11月には多くの野菜で価格が平年並みに安定することが期待されていますが、一部の野菜では高温や天候不順による影響が続いており、引き続き注視が必要です。
だいこんに関しては、北海道産や青森県産の出荷が減少する一方で、千葉県産や神奈川県産への切り替えが進んでいます。千葉県産の生育は順調ですが、神奈川県産は高温の影響で若干の歩留まり低下が見られます。全体として、だいこんの出荷量と価格は平年並みで推移する見込みです。同様に、にんじんは11月前半に平年並みの価格で推移する予想ですが、後半には高温障害による生育への影響が表れ、出荷量が減少し価格が平年を上回る見込みです。
一方、はくさいについては茨城県産が中心の出荷となり、8月以降の高温により生育が遅れているため、11月前半には出荷量が平年を下回り、価格が上昇する見通しです。ただし、後半には供給が安定し、価格も平年並みに戻るとされています。キャベツにおいても千葉、愛知、茨城など複数の産地から出荷が進んでおり、特に愛知県産と茨城県産は高温の影響で一部出荷が遅れる見込みです。11月前半は価格が平年を上回り、後半にかけて安定することが期待されます。
ほうれんそうは、9月以降の高温で細身となる傾向が見られたものの、気温低下とともに生育は回復しており、11月は平年並みの価格が見込まれています。ねぎも茨城県や栃木県産が中心ですが、7月から9月にかけての高温による生育遅延が響き、11月の価格は平年を上回る可能性があります。
また、レタスは茨城県産の出荷が増加していますが、静岡県産は高温で生育が遅れたため、出荷量は平年を下回り、価格は平年並みが予想されています。その他、トマトやピーマンも高温の影響が顕著で、トマトは熊本県、愛知県、栃木県産が小玉傾向となり、11月後半には価格上昇が予想されます。
さらに、じゃがいもや玉ねぎも北海道産が中心の供給体制で、収穫が完了し平年並みの出荷量が見込まれるものの、干ばつの影響で玉ねぎの一部は小玉傾向となり、11月後半には価格が平年を上回るとされています。
消費者への呼びかけとして、農林水産省は「野菜を食べよう」プロジェクトを推進し、ビタミンやミネラル、食物繊維など豊富な栄養を含む野菜の積極的な消費を奨励しています。また、アフターコロナを見据えた消費動向の調査やレシピ集の公開など、家庭での野菜料理を楽しめるよう情報提供も充実しています。これにより、野菜の消費促進とともに市場の安定化も期待されています。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ