2024年12月22日
労務・人事ニュース
陸奥湾から宮古島まで:全国で活発化する地震活動、11月だけで34回のM5.0以上
2024年11月の地震活動の評価(令和6年12月10日公表)(地震本部)
2024年11月、日本周辺での地震活動は特筆すべき動きがいくつか見られました。特に石川県西方沖で発生したマグニチュード(M)6.6の地震は、最大震度5弱を記録し、地域社会に大きな影響を及ぼしました。この地震の震源は深さ約10kmと浅く、地殻内で発生した逆断層型地震として特徴付けられます。この地震活動は、2024年1月に石川県能登地方で発生したM7.6の地震後に活発化しており、その余波が続いているものと見られています。
11月26日の地震を契機に、能登半島周辺では123回の震度1以上の地震が発生し、継続的な地震活動の中で地域の安全確保が求められました。この地震は、1月1日に発生した大規模地震の活動域の西端で発生し、周辺地域では西方向への地殻変動が1cm程度観測されています。能登半島では2020年以降、地震活動が断続的に続いており、今回の地震はこの一連の活動の中で2番目に大きな規模とされています。
他の地域でも11月には注目すべき地震が発生しています。東北地方では、陸奥湾でM4.6とM5.1の地震が立て続けに起こり、震源付近で活発な地震活動が見られました。また、宮城県沖でもM5.4の地震が発生しており、これらの地震は太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した逆断層型地震であることが確認されています。これらの活動は、震源域の地質的特性が影響していると考えられ、長期的な監視が必要とされています。
九州・沖縄地方では、奄美大島北東沖でM5.9、宮古島近海でM5.8の地震が発生しました。これらの地震はフィリピン海プレート内で発生しており、プレートの境界や内部構造の影響が示唆されています。一方で、南海トラフ沿いでは特段の異常は観測されておらず、現在の地震発生リスクは平常時と比較して大きな変化はないとされています。
2024年11月の総括として、M4.0以上の地震は201回、M5.0以上は34回、M6.0以上は3回発生しており、特に石川県西方沖と硫黄島近海での活動が注目されます。石川県では地震に伴う負傷者が報告され、地域住民の防災意識向上が求められています。地震調査委員会の観測によると、2020年以降の能登半島周辺の地殻変動は広範囲にわたり観測されており、地震活動が継続する可能性が指摘されています。
さらに、富山湾では海底地形の変化が確認され、地震発生による地質学的影響が注目されています。このような地震活動と地殻変動のデータは、今後の地震リスク評価や防災計画に重要な情報を提供するものとされています。
日本全国での地震活動は引き続き活発であり、地域ごとの特性を踏まえたリスク評価が必要です。特に、プレート境界に近い地域や地震活動が活発化しているエリアでは、早期警戒システムの整備や防災教育の推進が重要課題とされています。企業にとっても、自然災害リスクの影響を最小化するための対策が急務です。BCP(事業継続計画)の策定や災害発生時の対応マニュアルの整備が求められています。
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