2025年2月7日
労務・人事ニュース
食品輸出を加速!ジェトロが「スーパーマーケット・トレードショー2025」で商談会を開催
日本最大級の食品見本市「スーパーマーケット・トレードショー2025」で ジェトロが日本産農水産物・食品の輸出拡大に向けて商談会を開催(JETRO)
2025年2月9日から14日まで、日本最大級の食品見本市「スーパーマーケット・トレードショー2025(SMTS)」が開催されるのに伴い、日本貿易振興機構(ジェトロ)は、国内企業の食品輸出を支援するための商談会を実施する。この商談会では、欧州やアジアの9カ国から選ばれた有望な食品バイヤー11名が招かれ、日本産農水産物や食品の新たな取引先の発掘を目的とした商談が行われる。
商談会の開催場所は、千葉県千葉市の幕張メッセ内の国際会議場で、2月12日と13日の2日間にわたり実施される。国内からは36都府県の食品関連企業102社が参加し、事前マッチング形式で132件の商談が予定されている。参加企業の商品は、小売向けのものが中心で、菓子、麺類、調味料、飲料、日本酒・リキュールなど、幅広いジャンルが含まれる。特に、菓子類の事業者が最も多く、全体の22%を占める。伝統的な和菓子から洋菓子、さらにはこんにゃくゼリーや珍味まで、多様な商品が取り扱われる予定だ。
次いで、醤油や味噌、わさび、ドレッシングといった調味料関連の企業が20社、ラーメンやスープといった麺類関連の企業も多数参加する。また、昨年ユネスコ無形文化遺産に登録された日本酒や焼酎などの酒類にも関心が高まっており、全国から18社の酒造メーカーが参加予定となっている。さらに、世界的に関心の高まるヴィーガンやハラール対応の商品も増えており、海外市場への販路拡大に向けた多様な商談が見込まれる。
この商談会の背景には、日本の農林水産物・食品の輸出市場が成長し続けていることがある。農林水産省が発表した2024年の農林水産物・食品の輸出実績によると、輸出額は初めて1兆5000億円を超え、12年連続で過去最高を更新した。特に、緑茶が前年比25%増、味噌が25%増、醤油が21%増、カレーのルーやマヨネーズなどのソース混合調味料が16%増と、日本食関連の商品の輸出が順調に伸びている。さらに、グミやキャンディ、ビスケットなどの菓子類の輸出も9.6%増となるなど、日本食品の海外需要は拡大を続けている。
こうした状況の中、ジェトロの商談会は、国内企業にとって貴重な海外市場進出の機会となる。参加する海外バイヤーも、日本食品の輸入・調達に実績があり、新たな商材を積極的に探している企業ばかりだ。例えば、フランスの「FOODEX SAS」や「HANGARI ACE OPERA」、ベルギーの「Kanpai」、チェコの「Tako Foods s.r.o.」、ドイツの「Kim’s Asia Import – Export GmbH」など、欧州の市場開拓を狙う企業にとっても有望な商談の場となる。また、中国やタイ、インドネシア、マレーシアといったアジア市場に向けた取引拡大のチャンスも広がる。
SMTSは、日本国内外のスーパーマーケットや食品流通業界のバイヤーが多数参加する見本市であることから、ジェトロの商談会も業界関係者にとって重要なイベントとなる。特に、インバウンド需要の増加により日本食への関心が高まっていることも追い風となり、日本産食品の市場拡大が期待されている。
この商談会をきっかけに、日本の食品メーカーや農水産業者が海外市場に向けた販路を拡大し、さらなる輸出拡大につながることが期待される。今後も、日本の農水産物・食品の国際競争力を高めるための取り組みが強化され、より多くの日本産食品が世界中の食卓に並ぶ日も近いだろう。
⇒ 詳しくは独立行政法人日本貿易振興機構のWEBサイトへ