労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 香川県、最低賃金を52円引き上げ!時間額970円に!

2024年8月24日

労務・人事ニュース

香川県、最低賃金を52円引き上げ!時間額970円に!

令和6年度香川県最低賃金の改正答申について(香川労働局)

令和6年度における香川県の最低賃金が大幅に引き上げられることが決定しました。香川地方最低賃金審議会は、7月2日に香川労働局長からの諮問を受け、専門部会を設置して調査審議を重ねた結果、8月6日に「時間額970円とする」旨の答申を行いました。この新しい最低賃金額は、現行の918円から52円引き上げられ、平成14年度以降で最も大きな引き上げ幅となります。

最低賃金の改正は、労働者の生活を守るために非常に重要な役割を果たします。今回の改正では、特に香川県内の労働者が恩恵を受けることが期待されています。最低賃金が上がることで、労働者の生活水準の向上が見込まれ、それに伴い、地域経済全体の活性化にもつながるとされています。労働者が安心して働ける環境を整えることは、地域の企業にとっても有益であり、従業員の満足度が向上することで、労働力の確保や定着率の向上が期待されます。

香川県の最低賃金引き上げは、中央最低賃金審議会が示した引上げ額の目安に基づいて行われたものであり、県内の諸般の事情を総合的に勘案した結果です。このような審議過程では、地域の経済状況や企業の支払い能力、労働者の生活状況など、多くの要素が慎重に検討されます。特に今回は、全国的に最低賃金の引き上げが進む中で、香川県もその流れに沿った改正が行われました。

引き上げ幅としては、前年比5.66%の増加率となり、具体的な増加額は52円です。この増加幅は、香川県内の企業にとってはコスト負担の増加を意味しますが、一方で、労働者にとっては収入の増加となります。このような最低賃金の引き上げは、特に低賃金労働者にとって直接的な恩恵となり、生活費の高騰に対応するための重要な手段とされています。

この答申が正式に決定されると、香川県内の全ての事業所で新しい最低賃金が適用されることになります。最低賃金が法的に定められると、雇用主はその金額以下での賃金を支払うことが禁止され、違反した場合には罰則が科される可能性があります。そのため、事業主は新しい最低賃金の適用に備え、必要な準備を進める必要があります。

今回の改正は、地域ごとの経済状況に応じた最低賃金の適用を目指すものであり、香川県の場合、他県と比較しても適切な引き上げが行われたと言えます。香川県内の経済が安定的に成長し、企業が労働者に適正な賃金を支払うことで、長期的には地域の発展に寄与することが期待されています。特に、若年層や非正規雇用の労働者にとって、このような賃金引き上げは大きな意味を持ち、地域における働きやすさの向上にもつながるでしょう。

また、今回の引き上げにより、香川県内での雇用の質が向上し、地域外からの人材流入や、地元の若者の県内定住の促進が期待されます。賃金の引き上げは、単に労働者の収入を増やすだけでなく、働きやすい環境を整えるための一環として重要な施策です。これにより、香川県が他の地域と競争する際の魅力を高め、地域経済の強化に寄与することが期待されています。

なお、最低賃金の改正は、香川労働局が異議申し出に関する手続きを経た上で正式に決定され、適用される予定です。最低賃金の改正が地域経済に与える影響は大きく、特に中小企業にとってはコスト増となる可能性があるため、今後の対応が求められます。しかし、長期的には、適正な賃金を支払うことで、労働者の満足度を高め、企業の競争力を維持・向上させることが期待されます。

今回の引き上げは、香川県における最低賃金の歴史においても重要な節目となるでしょう。今後も、地域の経済状況や労働環境に応じて、最低賃金が適正に見直され、労働者の権利が守られていくことが期待されます。

⇒ 詳しくは香川労働局のWEBサイトへ