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2024年9月3日

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高卒者向け求人倍率2.58倍に上昇!福島県内企業の採用戦略を強化するチャンス

令和7年3月新規高等学校卒業者の職業紹介状況(令和6年7月末現在)(福島労働局)

福島労働局が公表した令和7年3月に卒業予定の新規高等学校卒業者に関する求人・求職状況について、令和6年7月末時点のデータを基にした報告がまとめられました。この報告では、地域ごとや職種別、産業別の求人および求職の詳細な統計が示されており、高卒者の雇用動向について重要な指標を提供しています。

まず、令和6年7月末時点における求人倍率は2.58倍と報告されています。前年同期と比較すると、0.06ポイントの増加となり、依然として高い求人倍率を維持しています。このことからも、高卒者に対する需要が引き続き堅調であることがうかがえます。一方で、求人総数は8,661人となり、前年同期比で0.2%の減少が見られます。求職者数も3,356人で、こちらも前年同期比で2.5%の減少となっています。特に、県内での就職を希望する生徒数は2,838人で2.7%の減少、県外希望者は518人で1.0%の減少となっており、県内外ともに求職者数が減少していることが確認されています。

地域別の詳細なデータでは、福島県全体での求人倍率が2.58倍と高い水準であることが報告されていますが、地域によっては差異が見られます。例えば、会津地域では求人倍率が2.30倍、中通り地域では2.69倍、浜通り地域では2.47倍と、地域ごとに若干の違いが見られます。また、職種別で見ると、製造業が最も多くの求人を出しており、全体の求人数の約4割を占めています。しかし、前年同期比では2.7%減少しており、製造業界全体での求人の伸びが鈍化していることが示唆されています。建設業や卸売業、小売業も依然として高卒者の採用に積極的な業種として挙げられますが、こちらも前年比で4.4%の増加に留まっています。

さらに、就職内定率についても触れておくと、県内就職希望者の内定率は84.6%と高く、県内での就職が多くの生徒にとって現実的な選択肢となっていることが分かります。一方で、県外就職希望者の内定率はやや低く、県外での就職を目指す生徒にとっては依然として厳しい状況が続いていると言えるでしょう。

以上のデータから、高卒者の求人市場は依然として堅調であり、多くの企業が高卒者を積極的に採用しようとしていることがうかがえます。しかし、地域や業種によっては求人の伸びが鈍化しているところもあり、今後の動向に注視する必要があります。また、県内外での就職希望者数が減少していることから、生徒たちの就職に対する選択肢や希望が変化している可能性も考えられます。これらのデータは、企業の採用戦略を策定する上で非常に重要な参考資料となるでしょう。

この報告を踏まえ、企業の採用担当者に向けた提案としては、地域ごとの求人倍率や産業別の求人動向を把握し、それに基づいた採用戦略を立てることが重要です。特に、製造業や建設業のような求人が多い業界であっても、前年同期比での伸びが鈍化していることを考慮し、他の業界との差別化を図るための採用活動が求められます。また、県内外での求職者数の減少に対応するためには、地域に密着した採用活動や、県外からの人材を引きつけるための魅力的な雇用条件の提示が効果的です。これにより、企業はより多くの優秀な高卒者を採用するチャンスを得ることができるでしょう。

⇒ 詳しくは福島労働局のWEBサイトへ

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