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2024年3月6日

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高度プロフェッショナル制度の実態:働く人々の声から

高度プロフェッショナル制度の適用労働者アンケート調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構)研究期間:令和3~4年度

2019年4月からスタートした高度プロフェッショナル制度について、その導入が働く人々の生活や健康にどのような影響を及ぼしているのか、実際の声を集めるためのアンケート調査が行われました。この制度は、特定の高度な専門職に従事する人たちが、より柔軟な働き方をすることを可能にすることを目的としていますが、その実際の効果や課題について詳しく調べることが目的です。

調査は、選ばれた22の事業場に所属する全ての該当労働者を対象に行われ、572名に調査票が配布されました。この調査票は日本語と英語で作成され、オンラインでも回答が可能でした。期間は2022年1月14日から2月24日までと設定され、有効な回答は254名から得られました。

調査結果からは、この制度の下で働く人々の大半が自分の能力を発揮しやすく、成果を出しやすい環境にあることが示されました。また、自由で柔軟な働き方ができていると感じる人も多く、賃金やその他の待遇も彼らの働き方に見合っていると感じている人が多いことが分かりました。しかし、働く時間が長いと感じる人や業務量が過大だと感じる人も少なくなく、そのバランスに課題があることも浮き彫りになりました。

健康状態に関しては、大多数が「よい」と回答し、制度導入前と比べて健康状態が悪化したと感じる人は少数派でした。また、制度に対する満足度も高く、今後もこの制度の適用を希望する人が多いことが明らかになりました。

この調査は、働き方改革を推進する上での貴重なデータを提供し、今後の政策策定や制度の見直しに役立てられることが期待されます。働く人々のリアルな声を反映し、より良い労働環境の実現に向けた一歩となることでしょう。

⇒ 詳しくは独立行政法人労働政策研究・研修機構のWEBサイトへ