労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 高知県の雇用失業情勢:有効求人倍率1.04倍、製造業で22.7%の求人減少

2024年8月15日

労務・人事ニュース

高知県の雇用失業情勢:有効求人倍率1.04倍、製造業で22.7%の求人減少

高知県の雇用失業情勢(令和6年6月分)(高知労働局)

高知県の令和6年6月における雇用失業情勢の概要は、雇用市場の変動を示す重要な指標を含んでおり、特に有効求人倍率や新規求人数などが注目されています。この時期の雇用情勢は、全体としてやや弱含みの改善傾向が見られますが、物価上昇が雇用に及ぼす影響に注意が必要です。

まず、受理地別有効求人倍率(季調値)は1.04倍で、前月と同じ水準を維持しました。有効求人数は14,055人で、前月からわずかに減少しましたが、これで3か月連続の減少となっています。同様に、有効求職者数も13,520人で、前月比で減少し、2か月ぶりの減少傾向を示しました。

新規求人倍率(季調値)は1.93倍と、前月より0.12ポイント上昇し、3か月ぶりに増加しました。しかし、新規求人数は5,104人で、前月から減少し、2か月連続の減少となりました。一方、新規求職者数も2,640人で、前月比で大幅に減少し、3か月連続の減少が続いています。

正社員に関する雇用指標も興味深いデータが得られています。正社員有効求人倍率は0.80倍で、前年同月と比較して0.01ポイントの減少が見られました。これは、正社員を希望する求職者が増加している一方で、企業側の新規求人が減少していることを示唆しています。

さらに、産業別の新規求人動向に目を向けると、業種によって明暗が分かれていることがわかります。増加が見られた業種には、金融業、保険業が含まれ、特に101.4%の増加が報告されています。また、学術研究や専門・技術サービス業も25.6%増加しており、公務、その他の分野でも32.0%の増加が見られました。一方で、製造業や卸売業、小売業、医療、福祉などの業種では求人が減少し、特に製造業では▲22.7%、卸売業、小売業では▲34.9%、医療、福祉では▲10.3%の減少が見られました。

就職件数に関しても注目すべき変化があります。就職件数は787件で、前年同月比で▲9.1%減少し、8か月連続の減少が続いています。これは、求職者が増加している一方で、企業側が採用を抑制している状況を反映しています。雇用保険被保険者数も減少しており、191,320人で前年同月に比べ▲0.8%の減少が見られ、55か月連続の減少が続いています。

また、就業地別の有効求人倍率(季調値)は1.12倍と、前月比で0.04ポイント上昇し、6か月ぶりに増加に転じました。この指標は、特定の地域での雇用情勢の改善を示しており、特に就業地別新規求人数が5,749人に達し、7.9%増加している点が重要です。

全体的に見ると、高知県の令和6年6月の雇用失業情勢は、求人数や求職者数の減少が続いているものの、特定の業種や地域では改善の兆しも見られる複雑な状況です。物価上昇の影響が引き続き懸念される中、雇用市場の動向を注視する必要があるでしょう。

このレポートは、高知県の雇用市場の現状を理解するための重要な指標を提供しており、企業の採用戦略においても参考となるデータが含まれています。採用担当者にとって、この情報を基にした戦略的な採用活動が求められるでしょう。

⇒ 詳しくは高知県のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ