2025年4月19日
労務・人事ニュース
令和7年2月の秋田県有効求人倍率は1.23倍、前年同月比で0.04ポイント減少
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最終更新: 2025年4月30日 22:32
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最終更新: 2025年4月30日 22:32
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最終更新: 2025年5月1日 03:01
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最終更新: 2025年4月30日 22:32
秋田県内の雇用情勢(令和7年2月)(秋田労働局)
令和7年2月における秋田県の一般職業紹介状況が公表され、同県の雇用情勢について最新の統計が明らかになりました。今回の発表では、秋田県の有効求人倍率(受理地別・季節調整値)が1.23倍となり、前月比で0.01ポイントの微減となりました。全国平均の1.24倍と比較するとわずかに下回っており、東北地方では山形県、福島県に次ぐ第3位という位置づけです。就業地別で見ると、秋田県の有効求人倍率は1.39倍で、こちらも前月より0.01ポイント下がっています。
一方で、新規求人倍率(受理地別・季節調整値)は1.94倍と、前月比で0.14ポイント低下しました。これは、新規求人の勢いが鈍化していることを示すものであり、全体的に雇用環境の持ち直しにはやや弱さが広がっている状況が見て取れます。実際に、新規求人数は7,453人で前年同月比10.5%の減少、有効求人数も20,130人で前年同月比6.9%の減少と、求人面での減退傾向が続いています。これで有効求人数の減少は27か月連続となり、企業の採用活動が長期的に抑制されていることがうかがえます。
求人動向を産業別に見ると、最も新規求人が増加したのは運輸業・郵便業で、前年同月比16.1%増、続いて医療・福祉業が5.3%増と回復の兆しを見せています。一方で、建設業は10.4%減、製造業は18.6%減、卸売・小売業は22.5%減、宿泊業・飲食サービス業は9.3%減と、幅広い業種で求人の減少が目立ちます。特に製造業と小売業の減少幅は大きく、地域経済の中心を担うこれらの産業における人材確保の難しさが顕著です。
地域別に見ても、県北エリアの有効求人倍率(常用・受理地別)は1.34倍、中央エリアが1.26倍、県南エリアは1.01倍となっており、地域ごとの格差も顕在化しています。また、就業地別での有効求人倍率では、鹿角が1.72倍と最も高く、能代の1.64倍、大館の1.50倍がこれに続きます。これらの数値は地域によって採用需要に大きな違いがあることを示しており、企業は地域ごとの人材確保戦略を見直す必要があるでしょう。
求職者の動向については、有効求職者数が16,343人で前年同月比3.8%減、新規求職者数は4,150人で前年同月比11.7%の減少となりました。とくに離職者の新規求職が14.2%も減少しており、その中でも自己都合離職が12.7%の減、事業主都合離職も10.9%の減少でした。これは、労働移動の流動性が鈍化している可能性を示しており、企業にとっては求人に対する応募者が減少するリスクを示唆しています。
年齢別に見ると、65歳以上の求職者数が776人で前年同月比7.9%減、若年層では24歳以下が16.9%減と、全年齢層で求職者数が減少しています。在職者求職も12.1%減となり、現在の職場に留まる傾向が強まっていることがうかがえます。
就職件数も減少傾向が続いており、2月の就職件数は1,459件で前年同月比12.6%減、7か月連続の減少となっています。中高年齢者(45歳以上)は827件で前年比10.9%減、雇用保険受給者の就職も319件で7.5%減となりました。一方で65歳以上の就職件数は207件で1.0%の微増でしたが、これは高齢者雇用の継続を反映していると見られます。
職業別に見ると、専門的・技術的職業の求人倍率は1.94倍と高く、特に建築・土木・測量技術者では8.25倍、保健師・助産師・看護師では2.15倍と極めて高水準です。逆に、事務職は0.52倍と低迷しており、特に一般事務は0.44倍と競争が激化しています。販売職では1.55倍、サービス職では2.32倍と、人材確保が困難な業種では依然として高い倍率を示しています。
正社員求人についても、有効求人倍率は1.19倍と前年比で0.05ポイント上昇しましたが、全体としては鈍化傾向が見られます。とくに、介護職や医療系などの専門職では高倍率が続いており、これらの職種へのリスキリングや転職促進が今後の課題となるでしょう。
このように、令和7年2月時点の秋田県における雇用情勢は、表面上は求人が求職を上回る「売り手市場」に見えながらも、実際には求人・求職の双方で減少が続き、地域間や職種間の格差、年齢構成の変化、応募者の減少といった複合的な課題が存在しています。企業の採用担当者にとっては、雇用環境の変化に柔軟に対応し、地域や業種に特化した採用戦略を練るとともに、求職者のニーズに寄り添った職場環境の整備が今後ますます重要となるでしょう。
⇒ 詳しくは秋田労働局のWEBサイトへ