2025年7月11日
労務・人事ニュース
令和7年7月は白菜・キャベツ・レタスが平年価格を下回る見通し、生産地の出荷増が要因に
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介護職員/デイサービス/日勤のみ
最終更新: 2025年7月11日 03:01
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歯科衛生士/産休育休取得実績あり サポート体制 スキルアップ JR鹿/一般歯科 小児歯科 訪問歯科
最終更新: 2025年7月10日 21:01
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歯科衛生士/週休2日制 マイカー通勤OK 長期休暇あり 宇美駅と福岡空/一般歯科 小児歯科
最終更新: 2025年7月10日 21:01
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看護師/福岡市東区/福岡県/舞松原駅
最終更新: 2025年7月10日 17:43
野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年7月)について(農水省)
令和7年6月27日、農林水産省は東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況と7月の価格動向に関する見通しを公表した。これは、主産地および卸売会社などからの詳細な聞き取り調査をもとに取りまとめられたもので、消費者や流通関係者に向けて重要な指標となる情報を提供している。近年では気象の変動が激しく、特に降雨や気温の乱高下による影響が野菜の生産と価格に大きく影響を及ぼしており、こうした情報の公開は市場の安定に寄与することを目的としている。
今回の調査では、令和7年7月における野菜のうち、はくさい、キャベツ、レタス、ばれいしょの4品目については価格が平年を下回る見込みであることが示された。これらの野菜は主に長野県や群馬県、北海道などの主産地から出荷されており、生育状況はおおむね順調で、玉の大きさも大きめになると見込まれていることから、出荷量がやや多く、価格が下がるという予測となっている。一方で、だいこん、にんじんの後半、ほうれんそう、ねぎ、トマトの後半、たまねぎ、ブロッコリーについては、いずれも価格が平年並みに推移するとみられている。
また、にんじんやトマトについては前半と後半で出荷の中心地が変化することに加え、千葉や青森、北海道といった地域における生育状況にばらつきがあり、それが価格動向にも影響を与えている。特ににんじんは、千葉県産の歩留まりが低下したことにより、7月前半の価格が平年をやや上回る可能性がある。一方で後半には青森や北海道からの安定した出荷が見込まれており、価格は平年並みに戻ると見られている。
さらに、なす、きゅうり、ピーマン、さといもといった野菜については、7月の価格が平年よりやや高めに推移する見通しとなっている。これらの品目に共通して見られるのが、生育期における低温や曇天、気温の激しい変動などによる生育遅延や不良であり、それが出荷量の減少に繋がっている。特にさといもは、鹿児島県や宮崎県での定植時の天候不良が歩留まりの低下を招き、結果として価格が上昇することとなった。
一方で、たまねぎやブロッコリーといった品目については、生育環境が比較的安定しており、価格も出荷量もおおむね平年並みで推移すると予測されている。兵庫県や佐賀県、北海道を主産地とするたまねぎに関しては、生育が順調な上、各地での出荷が重なるため、大きな価格の変動は見込まれていない。ブロッコリーもまた、北海道や長野県での生産が安定しており、市場への供給も潤沢になると考えられている。
なお、農林水産省では、こうした価格見通しと併せて、国民の健康的な食生活を支える施策として「野菜を食べよう」プロジェクトも推進している。ビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含む野菜の摂取を習慣化することを目的とした取り組みであり、レシピの提案や消費行動の啓発も含めて、野菜消費の拡大を後押ししている。特に家庭内で手軽に調理できるレシピとして「えのきのサラダうどん」や「ミョウガのポテトサラダ」などが紹介されており、消費者の関心を集めている。
さらに、野菜や果物の消費動向を分析した調査や、民間企業と連携したレシピ提供も進められており、たとえば「cookpad 農林水産省のキッチン」や「農畜産業振興機構によるレシピ集」では、季節や家庭のライフスタイルに応じた提案がなされている。これにより、生産者と消費者の距離を縮めるだけでなく、野菜の適正な流通と消費にも貢献する取り組みとなっている。
このように、野菜の価格動向を予測し、公表することで、農林水産省は市場の安定と消費の促進、さらには国民の健康的な食生活の支援を図っている。生産者、流通業者、小売業者、そして消費者それぞれにとって価値のある情報であり、今後も気候変動の影響を見据えた柔軟な対応が求められていくことになる。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ