2025年3月17日
労務・人事ニュース
住宅の価値を守る新制度!リフォームや点検に対する支援で長期的な資産価値向上へ
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最終更新: 2025年5月1日 22:32
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住宅の適正評価に向けた維持向上・評価・流通・金融等の 一体的な取組みを支援します ~良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業 (先導型事業及び普及型事業)の公募を開始~(国交省)
国土交通省は、良質な住宅ストックの形成を促進するための市場環境整備を支援する「良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業(先導型事業及び普及型事業)」の公募を開始しました。本事業の目的は、住宅の適正な評価を確立し、維持管理・リフォームを促進することで、市場における良質な住宅ストックの価値を向上させることにあります。この取り組みは、住宅の資産価値を維持し、長期的な活用を可能にすることで、持続可能な住宅市場の形成を目指すものです。
近年、日本の住宅市場では、維持管理やリフォームの実施による住宅価値の向上が適切に評価されにくいという課題が指摘されてきました。その結果、住宅の品質を維持・向上させるためのインセンティブが働かず、適切なメンテナンスが行われないケースが多く見受けられます。本事業では、この課題を解決するために、住宅の評価や流通、金融といった関連分野を一体的に整備することで、適切な維持管理が促される市場環境を構築します。
本事業には、先導型事業と普及型事業の二つの枠組みが設けられており、それぞれに応じた支援が行われます。先導型事業では、新たな仕組みの開発に関わる経費として、1事業あたり最大2,000万円の補助が提供されます。これには、建物の価値を維持・向上させるための基準や評価方法の開発、試行的な工事の実施などが含まれます。一方、普及型事業では、すでに開発された仕組みの周知・普及を目的とした活動に対し、1事業あたり最大1,000万円の補助が提供されます。これには、住宅所有者や不動産業者向けの説明会の開催、広報資料の作成などが含まれます。
さらに、個々の住宅の性能維持・向上に関わる費用についても支援が行われ、住宅1戸あたり最大100万円の補助が受けられます。この補助の対象となるのは、住宅の定期点検(インスペクション)の実施、住宅履歴情報の作成、瑕疵保険への加入、維持管理計画の作成など、住宅の長期的な資産価値を高めるための取り組みです。また、既存の住宅を対象に、リフォームを通じて質の向上を図る場合には、工事費の3分の1を補助する制度も用意されています。
本事業の背景には、住宅市場における評価の仕組みが不十分であるという課題があります。現在の住宅市場では、築年数が経過するほど住宅の価値が下がる傾向にあり、長期的な視点で住宅を維持・管理するインセンティブが働きにくい状況が続いています。そのため、リフォームや維持管理に積極的に取り組むことで住宅の資産価値が適切に評価される仕組みを確立することが求められています。本事業では、住宅の品質向上を市場で正しく評価し、それが住宅の売却価格や金融機関の融資条件に反映される仕組みを構築することで、良質な住宅ストックの形成を促進します。
具体的な取り組みとして、住宅の履歴情報を適切に管理する仕組みの整備が挙げられます。住宅の維持管理やリフォームの履歴をデータ化し、適切に管理することで、将来的に住宅を売却する際の評価が適正に行われるようになります。また、住宅の良質性を評価する指標を統一し、住宅所有者が適切な維持管理を行うためのガイドラインを策定することで、住宅市場全体の質の向上を図ります。
さらに、本事業では、金融機関や不動産業界との連携も重視されています。住宅の維持管理が適切に行われた場合、金融機関が住宅ローンの金利優遇や融資枠の拡大を行うといったインセンティブを設けることで、住宅の長期的な活用を促進する仕組みの構築が検討されています。これにより、住宅の価値を維持・向上させることが経済的なメリットにつながる仕組みが形成されることが期待されています。
本事業の公募は、2025年(令和7年)3月3日から開始され、応募締切は同年3月31日12時までとなっています。応募に際しては、国土交通省のホームページに掲載されている募集要領を確認し、必要な書類を提出する必要があります。採択結果については、5月中旬を目途に公表される予定です。
今回の事業は、単なる住宅の維持管理支援にとどまらず、住宅市場全体の質の向上を図ることを目的としており、住宅所有者だけでなく、不動産業者や金融機関など、多くの関係者が関わる広範な取り組みとなります。今後の住宅市場において、住宅の品質向上を通じた資産価値の適正評価が進むことで、持続可能な住宅市場の実現に向けた大きな一歩となるでしょう。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ