2025年4月11日
労務・人事ニュース
分蜜糖の年間消費が1,750千トンに拡大、前年比0.4%増で安定需要が継続(令和6砂糖年度 4月-6月期 需給見通し)
- 機械オペレーション/梱包/ライン作業 格安食堂完備 半導体の製造·検査 年休137日 社宅費全額補助
最終更新: 2025年5月1日 09:34
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- 看護師/2025年5月1日更新
最終更新: 2025年5月1日 11:34
砂糖及び異性化糖の需給見通しについて(農水省)
農林水産省は、砂糖及び異性化糖の適切な価格調整を目的として、令和6砂糖年度および同年4月から6月期の需給見通しを取りまとめました。これは、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」に基づいて四半期ごとに作成されるものであり、関係者にとって、今後の調達・販売計画を立てるうえでの重要な資料となります。
まず、令和6砂糖年度全体を通じた消費量の見通しから注目すると、分蜜糖は1,750千トンとなる見込みであり、前年より8千トン、率にして0.4%の増加となっています。分蜜糖とは、砂糖のうち、さとうきびやてん菜を原料とした糖汁を結晶化させ、糖蜜を分離して生成する砂糖で、上白糖やグラニュー糖などがこれに含まれます。家庭用から業務用に至るまで幅広く利用されており、消費動向は比較的安定しています。4月から6月の期間に限定した分蜜糖の消費量は443.7千トンと見込まれており、前年とほぼ同水準で推移する見通しです。
次に、黒糖などを指す含蜜糖については、年間で37千トンの消費が見込まれており、これは前年比6.6%、実数で2千トンの増加となります。含蜜糖は、さとうきびを原料とした糖汁を濃縮・固化させ、糖蜜を分離しない特徴を持ち、特に沖縄県産の黒糖などが代表的な商品です。健康志向や自然志向の高まりにより、従来の特定需要から広がりを見せている背景がこの増加に表れていると考えられます。四半期別では、4月から6月の間に9.6千トンの消費が見込まれており、季節需要も加味した上で安定的な消費基調が続くと見られます。
加糖調製品、つまり砂糖をベースにその他の食品原材料を加えた調整糖製品については、年間で363千トンの消費が見込まれ、前年から6千トン増(1.7%増)となっています。清涼飲料や加工食品の分野で活用されるこのカテゴリーは、近年、家庭用以外にも業務用・加工用としての利用が安定しており、今後も微増傾向が続くと予想されます。4月から6月期の消費量は88.2千トンとなる見通しで、特に春から夏にかけての飲料需要の増加を反映した数値となっています。
一方で、異性化糖の動向にも注目が集まっています。異性化糖とは、主にとうもろこしなどのデンプンを原料とした液糖で、ブドウ糖と果糖の混合液体として清涼飲料に多く使われています。年間での消費見通しは780千トンで、前年比1.0%、8千トンの増加となりました。近年は砂糖離れやカロリー制限の意識も強まっている一方で、業務用需要の底堅さがこの安定した需要を支えています。4月から6月の期間では、222.7千トンの消費が見込まれており、夏季に向けた飲料生産が本格化する前段階として、堅調な動きが続くことが想定されます。
以上のように、消費面では全ての品目で前年を上回る見通しが立てられており、食品業界全体としては砂糖・異性化糖に対する安定的な需要が維持されている構図が浮き彫りとなっています。一方、供給面では、国内産糖が年間で689千トン、4月から6月期では63.4千トンと見込まれ、これは国内の生産体制の維持と地域農業の支援にも関連する重要な数字です。輸入糖に関しては、年間で1,116千トン、4月から6月期で343.7千トンが供給される見込みで、これらを合わせた供給体制が、引き続き国内需要を安定的に支える構造となっています。
また、加糖調製品と異性化糖は、それぞれの消費見通しと同等の数量が供給される見通しであり、在庫過剰や不足といった事態を避けるバランスの取れた供給が予定されています。これにより、製造業者や小売業者にとっても、価格変動リスクが抑制され、一定のコスト予測が可能となるため、中期的な仕入れ・販売計画が立てやすくなることが期待されます。
これらの需給見通しは、消費者ニーズの変化を反映すると同時に、生産・輸入・流通といった業界全体の調整機能にも寄与するものです。とりわけ企業の採用担当者にとっては、こうした統計情報をもとにした市場動向の把握が、今後必要とされる人材のスキルや配置、採用人数の計画などに直結する場合があります。特に食品メーカー、飲料メーカー、物流業、小売業といった分野では、需要増加に応じた生産ラインの拡大や在庫管理体制の強化が必要となり、そのための人材確保が急務となる場面もあるでしょう。加えて、異性化糖など液体製品の取り扱いには専門的な知識や技術が必要となるため、技術職・オペレーター職の人材育成や継続的な研修体制の構築も重要性を増しています。
このように、砂糖及び異性化糖の需給見通しは、単なる食品原料の数字にとどまらず、産業全体の需給バランス、消費者動向、流通効率、そして人材計画に至るまで、多角的に影響を及ぼすものであることが改めて確認されます。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ