2025年3月24日
労務・人事ニュース
北陸地方の自動車販売が前年超え!消費者の慎重姿勢が続く中で採用市場はどう変化する?(令和7年2月)
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最終更新: 2025年4月30日 22:32
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景気ウォッチャー調査(令和7年2月調査)― 北陸(現状)―(内閣府)
令和7年2月に実施された景気ウォッチャー調査の結果をもとに、北陸地方の経済状況と採用市場の動向について詳しく解説する。北陸地方は全国的にも積雪が多い地域であり、2月は寒波の影響を受けた業種が多かったことが特徴的である。特に商業施設や観光業、飲食業などでは、寒波による交通機関の乱れが来客数の減少を招き、売上にも影響を与えた。一方で、除雪作業が必要な建設業や、悪天候時に需要が高まるタクシー業界などでは、業績の回復が見られた。また、インバウンド需要の回復も進んでおり、都市型ホテルや観光型旅館では宿泊客の増加が続いているものの、能登半島地震の影響で営業が困難な施設もあり、地域ごとに状況が異なる。
商業施設の動向を見てみると、商店街や百貨店では寒波の影響で来客数が減少し、売上が伸び悩む状況が続いている。百貨店ではバレンタインデー関連の催事が過去最高の売上を記録した一方で、冬物や春物の衣料品の動きは鈍く、消費者の購買意欲が低下していることがうかがえる。また、スーパーでは食品価格の上昇が続くなかで、販売量の減少が顕著になっており、消費者が必要なものだけを購入する傾向が強まっている。このため、小売業の採用市場では、短期間のアルバイトやパートタイムスタッフの確保が難しくなっている。
観光業界では、能登半島地震の影響により宿泊施設の一部が休業を余儀なくされているものの、都市型ホテルではインバウンド需要の増加により、宿泊客数が前年を上回る動きを見せている。しかし、宴会部門や食堂部門では寒波による来客数の減少がみられ、業態によって明暗が分かれる状況となっている。観光型旅館では、週末の予約は好調であるものの、平日の集客が弱く、特に団体客の動きがコロナ禍前と比べて半減しているため、長期的な集客施策が必要となっている。このため、ホテルや旅館業界の採用市場では、外国人観光客への対応が可能なスタッフの需要が高まる一方で、国内客向けのサービスを強化するための採用活動も必要とされている。
飲食業界では、寒波の影響で来客数が減少し、特に一般レストランや居酒屋では売上が落ち込む結果となった。飲食店では、2月の気温の低さが影響し、予約キャンセルが相次いだが、一部の高級レストランでは比較的安定した売上を維持している。これにより、飲食業の採用市場では、夜間勤務ができるスタッフの確保がさらに難しくなっており、企業は労働環境の改善や待遇の見直しを迫られている。
自動車業界では、新車販売が前年より増加したものの、購入に慎重な姿勢をとる消費者が多いため、販売台数の伸びは限定的であった。また、中古車市場も活況を呈しており、乗用車販売業では売上が前年を上回る状況となっている。一方で、2月の2度にわたる積雪により来客数は例年より少なかったが、販売店ではキャンペーンの実施などによって売上を確保した。これにより、自動車販売業界では、販売スタッフだけでなく、アフターサービスを提供する整備士やメカニックの確保が急務となっている。
建設業界では、能登半島地震の復興需要が引き続き高まっているものの、建築資材の価格高騰や職人不足の影響が続いており、受注量は増加しているものの、実際に工事を進めるための人材確保が課題となっている。特に公共土木工事を担う企業では、除雪作業による売上が業績を押し上げる要因となったが、一方で人材の確保が追いつかないという問題も浮上している。このため、建設業の採用市場では、経験者の確保に加え、未経験者を積極的に採用し、育成することが求められている。
製造業では、業種によって異なる動きがみられる。食料品製造業では、能登半島地震の影響で一時的に受注量が減少していたが、回復の兆しがみられる。ただし、震災前の水準には戻っておらず、引き続き厳しい状況が続いている。また、一般機械器具製造業では、採用単価の上昇やベースアップの影響で人件費が増加しているものの、価格転嫁が進んでいないため、利益確保が難しくなっている。電気機械器具製造業では、受注動向が伸び悩んでおり、企業の採用意欲は慎重になっている。
人材派遣業界では、派遣依頼数は高水準を維持しているものの、派遣登録者の確保が難しい状況が続いている。特に不人気業種では、常に募集を行っているものの人が集まらず、採用が進まないケースが増えている。また、企業の人手不足が深刻化する中で、高齢者の求人が増加しているものの、こちらも応募者の確保が難しい状況となっている。
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