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2025年4月3日

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月の近くに土星が輝く特別なお月見!2025年10月6日の夜空の見どころ

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中秋の名月(2025年10月)(国立天文台)

2025年の中秋の名月は10月6日となり、翌7日に満月を迎える。今年の中秋の名月は満月と1日違いとなるが、これは決して珍しいことではない。中秋の名月とは、旧暦の8月15日(太陰太陽暦における8月15日)の夜に見える月のことであり、必ずしも天文学的な満月と一致するわけではない。太陰太陽暦の仕組みにより、新月を含む日がその月の朔日(ついたち)となるため、満月とはずれることがある。今年の場合、9月22日が新月であり、そこから数えて15日目にあたる10月6日が中秋の名月となる。一方、天文学的な満月(望)は、地球から見て太陽と反対方向に月が位置する瞬間であり、その時刻は10月7日12時48分となる。このため、月の満ち欠けを基準とした太陰太陽暦と天文学的な満月の定義が一致しないことはよくあり、次に中秋の名月と満月が同じ日になるのは2030年となる。

中秋の名月をめでる風習は平安時代に中国から伝わり、日本では農耕文化と深く結びつきながら発展してきた。とりわけ、収穫祭の意味を持つことから「芋名月」とも呼ばれ、秋の実りに感謝しながら月を眺める習慣が生まれた。満月に近いこの時期の月は非常に明るく、秋の澄んだ空気の中で特に美しく輝く。今年の中秋の名月は、土星とともに観察することができる。土星は0.6等級の明るさを持ち、肉眼でも見えるが、満月に近い月の光が強いため、やや見つけづらくなるかもしれない。お月見の際には、月の近くに土星があることを意識して観察すると、普段とは違う天体観測の楽しみが広がるだろう。

さらに、日本独自の風習として「十三夜」のお月見がある。これは、旧暦の9月13日にあたる夜に月を鑑賞する行事であり、「栗名月」「豆名月」とも呼ばれる。今年の十三夜は11月2日にあたり、これに合わせてもう一度月を楽しむことができる。中秋の名月を「前の月」、十三夜を「後の月」とし、この両方を鑑賞することが「二夜の月」として縁起が良いとされる。一方のみを観賞すると「片見月」となり、縁起が悪いと考えられてきた。このように、日本の月見文化には中秋の名月と十三夜の両方を楽しむという独自の伝統が根付いている。

この時期の月は、秋の夜空の澄んだ空気と相まって一段と美しく輝く。お月見をする際には、ススキや団子を供えて風情を楽しむのもよいが、夜空の変化にも注目したい。中秋の名月の夜は、秋の星座が東の空に広がり、夏の大三角が西へと傾いていく。月明かりがあるものの、土星のほかにも秋の星座の一部を観察できるだろう。例えば、ペガスス座の四辺形や、アンドロメダ座の位置を探してみるのも一興だ。街明かりの少ない場所であれば、アンドロメダ銀河を肉眼で確認できる可能性もある。

また、10月に入ると夜空にはさまざまな天文現象が見られる。特に、21日にはオリオン座流星群が極大を迎える。中秋の名月の夜には月明かりが強いため、流星の観察には向かないが、その後の新月前後には流星群の観察に適した条件が整う。このため、月の観察と併せて流星群のタイミングを確認しておくと、10月を通して多彩な天体現象を楽しむことができる。

お月見は単に月を見るだけでなく、秋の夜長を楽しむ日本の文化のひとつである。古来より、詩や和歌に詠まれてきた美しい月の光を感じながら、自然の移り変わりに思いを馳せることができる。今年の中秋の名月は、土星との共演という特別な要素が加わり、例年とは一味違った楽しみ方ができる機会となるだろう。寒さが増し始める季節でもあるため、温かい飲み物を用意しながら、ゆったりと夜空を見上げる時間を持つのもよいかもしれない。

⇒ 詳しくは大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台のWEBサイトへ

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