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2025年4月16日

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歯科医療費が前年比6.4%増、100歳以上では15.6%増加で超高齢者対応人材の需要急増(令和6年度11月)

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  • 看護師/2025年5月1日更新

    会社名 新中間病院 雇用形態 正社員 給与 時給1,300円~ 勤務地 福岡県

    最終更新: 2025年5月1日 11:34

  • 准看護師/2025年5月1日更新

    会社名 訪問看護ステーションビブレ福岡 雇用形態 正社員 給与 時給1,400円~2,200円 勤務地 福岡県

    最終更新: 2025年5月1日 11:34

  • 看護師/2025年5月1日更新

    会社名 えがおで寺塚 雇用形態 正社員 給与 時給1,500円~ 勤務地 福岡県

    最終更新: 2025年5月1日 11:34

  • 看護師/2025年5月1日更新

    会社名 介護老人保健施設みやこ 雇用形態 正社員 給与 時給1,500円~ 勤務地 福岡県

    最終更新: 2025年5月1日 11:34

最近の歯科医療費(電算処理分)の動向(令和6年度11月号)(厚労省)

令和6年度11月の歯科医療費の動向が厚生労働省より公表され、全国の医療機関における歯科医療の実態が明らかになった。今回のデータは、電算処理されたレセプトをもとに集計されており、最新の医療費動向を把握するための貴重な指標である。この月の歯科医療費全体の伸び率は前年比で+6.4%に達し、これは近年の中でも比較的高い伸び幅となっている。歯科診療における受診延日数の伸び率は+2.4%、1日当たりの医療費は+4.0%という結果が示され、単に来院回数が増加しただけでなく、診療の内容や単価にも上昇傾向が見られたことが分かる。

保険制度別にみると、特に被用者保険での医療費増加が顕著で、前年比+8.6%という高水準を記録している。これに次いで後期高齢者医療制度では+8.0%の増加、公費支出も+4.9%の伸びとなった。一方で国民健康保険についてはわずかに減少し、▲0.3%という数値にとどまった。これは、加入者層の年齢構成や医療機関の利用傾向の違いに起因すると考えられ、今後の保険制度運営においては加入者のライフスタイルや医療ニーズの変化に応じた柔軟な対応が求められる。

また、医療機関の種類別に見ると、歯科病院における医療費の増加率が+10.9%と最も高く、次いで歯科診療所が+6.1%という結果となった。これは、より高度な治療や設備を有する病院での治療ニーズが高まっていることを示唆しており、専門的な歯科人材の育成と確保が急務であることを物語っている。

地域別の分析では、都道府県ごとに大きな差が見られた。最も伸び率が高かったのは石川県で+8.5%、最も低かったのは長崎県で+3.9%にとどまった。この差は、地域の人口動態や医療施設の密度、住民の健康意識、さらには自治体の医療政策の違いによって生じていると考えられる。採用戦略においても、こうした地域特性を踏まえた配置や人材の確保が重要である。

年齢階級別に見た場合、特に100歳以上の医療費が+15.6%と大幅な増加を示しており、超高齢社会の到来を強く印象づけている。一方、70歳以上75歳未満の層では▲3.1%と唯一減少しており、この年代層では歯科医療の利用頻度がやや減少している可能性がある。このように年齢層によって医療利用の傾向が異なることは、今後の介護福祉施策や医療機関のサービス設計にとっても重要な示唆を与える。

歯科疾患ごとの医療費の動向を見ると、歯周炎等の治療費が+6.4%、歯肉炎が+10.2%、う蝕(虫歯)が+5.2%、補綴(入れ歯やブリッジなど)は+1.0%、根尖性歯周炎(歯根膜炎)などが+1.1%という結果であった。特に歯肉炎と歯周炎は予防の観点からも社会的関心が高く、これに伴い予防歯科の需要や歯科衛生士の活躍の場も広がっている。

診療内容別では、歯冠修復や欠損補綴にかかる費用が+3.4%、処置が+10.4%、医学管理が+4.7%、検査・病理診断が+8.8%、初診が+3.4%といずれも増加傾向にある。これは診療内容がより高度化・多様化していることを示しており、それに応じた専門職の需要も拡大している。また、初診の増加は新規患者の獲得にもつながっており、歯科医療に対する需要が底堅いことを示す指標でもある。

歯科用貴金属に関しては、金銀パラジウム合金の医療費が▲5.0%と減少した一方で、銀合金の一部では+8.5%の増加が見られた。これは材料費の変動だけでなく、使用傾向の変化や代替材の利用拡大にも関連していると考えられる。こうした技術的なトレンドに敏感な企業や医療機関は、今後の市場動向を踏まえた製品開発やサービス提供を検討する必要がある。

このような統計データは、医療機関だけでなく、医療関連企業や人材紹介会社、またそれらの分野で働くすべての人にとって有用な情報である。特に企業の採用担当者にとっては、どの年代・どの地域・どの疾患・どの診療科が今後の成長分野なのかを見極めるうえでの基礎資料となる。歯科医療費が全体として右肩上がりで推移している現在、専門職の獲得競争が一層激しくなることは間違いない。従って、働きやすい環境づくりや職種の魅力を打ち出す広報活動、長期的なキャリア形成を支援する制度設計など、優秀な人材を惹きつけるための包括的な施策が企業に求められている。

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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