2025年3月29日
労務・人事ニュース
米の価格上昇、消費者の5割が「納得できないがやむを得ない」と回答
- 看護師/2025年5月1日更新
最終更新: 2025年5月1日 11:34
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米の価格上昇に対する考えは「納得していないがやむを得ない」が約5割 ~家庭における米の購入量は「変化していない」が最多、「減少」は約2割~<消費者動向調査(令和7年1月調査)特別調査>(日本公庫)
日本政策金融公庫が実施した「消費者動向調査(令和7年1月調査)」によると、近年の米の価格上昇に関する消費者の意識や購買行動に変化が見られることが明らかになった。特別調査として実施された米の購入に関する調査では、米不足が話題となった令和6年8月以降の価格上昇に対して、消費者の約5割が「納得していないがやむを得ない」と回答し、次いで「価格上昇は厳しいが納得している」とする回答が28.1%を占めた。これに対し、「大きな影響はなく気にしていない」とする消費者は14.5%、「価格上昇は受け入れられない」と強く反発する声は11.3%にとどまった。
家庭における米の購入量については、「変化していない」とする回答が64.7%で最多を占めたが、「減少した」とする回答も16.6%に上った。特に1人暮らしの世帯では、他の家族構成よりも米の購入量が減少した傾向が顕著であった。一方で、一時的に減少したものの元に戻したとする回答は9.7%で、価格の上昇に関わらず一定数の消費者は米の購入量を維持していることが分かる。
価格上昇に納得する理由として最も多かったのは、「米を食べることが習慣になっているから」(42.5%)であり、「米を食べることが好きだから」(35.5%)がこれに続いた。さらに、「物価上昇により米以外の食品も値上がりしているから」(28.4%)、「米の生産に必要なコストが上昇しているから」(27.7%)といった、経済全体の状況を考慮した回答も多く見られた。
米を購入する際の決め手については、「価格」(65.6%)が最も高く、次いで「銘柄」(39.0%)、「産地」(29.2%)が重視される要因として挙げられた。この結果から、価格が最も重要視される一方で、銘柄や産地といった品質やブランドへのこだわりも依然として強いことが分かる。
購入手段については、「スーパーや生協の店舗での購入」が69.2%と最も高く、次いで「農家からの直接購入」(17.2%)、「ドラッグストアでの購入」(16.5%)が続いた。特に東北地方や中国地方では、農家から直接購入する割合が他の地域に比べて高くなっており、地域ごとの購買行動の違いが見られる。
また、令和6年秋以降の家庭における米の保管量の変化については、「変化していない」が69.3%と最も高かったが、「減少した」と回答した人も9.3%に上った。特に1人暮らしの世帯では、米の購入量の減少と同様に保管量の減少も顕著であった。
米の価格上昇に対する考え方と購買量の変化の関係を分析すると、いずれの意見を持つ消費者においても「変化していない」という回答が最多であるものの、「価格上昇は受け入れられない」とする層では、購買量が減少した割合が高い傾向が見られた。このことから、価格上昇が家計に与える影響を強く意識する層では、米の消費量を抑えようとする行動が現れていることが分かる。
米の生産者に対する期待としては、「より安心・安全な米の生産が行われること」(51.2%)が最も高く、「よりおいしい米の生産が行われること」(31.9%)、「米不足にならないよう生産量を増やすこと」(29.0%)といった回答が続いた。特に高齢層では「気候変動に耐性のある品種や栽培手法の開発・栽培が行われること」や「環境に配慮した栽培手法による生産が拡大すること」に対する関心が高まっていることが明らかになった。
今回の調査からは、米の価格上昇に対する消費者の受け止め方は様々であり、特に価格上昇を受け入れる層と受け入れがたい層に分かれることが分かった。また、購入量の変化は比較的少ないものの、特に1人暮らしの消費者層では米の消費を抑える傾向が見られた。今後、米の価格動向がどのように推移するかによって、消費者の購買行動にさらなる変化が生じる可能性がある。
⇒ 詳しくは日本政策金融公庫のWEBサイトへ