労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 総掲載数375件に拡充、国交省の点検支援カタログが最新60技術を追加

2025年4月28日

労務・人事ニュース

総掲載数375件に拡充、国交省の点検支援カタログが最新60技術を追加

Sponsored by 求人ボックス

点検支援技術性能カタログを拡充 ~橋梁・トンネル・舗装・道路巡視の点検支援技術を追加~(国交省)

国土交通省は令和7年4月10日、インフラ点検に活用できる最新技術を集約した「点検支援技術性能カタログ」に新たに60件の技術を追加したと発表しました。今回の追加により、同カタログに掲載されている技術は合計375件となり、より幅広い分野での活用が期待されています。この取り組みは、老朽化が進む道路インフラに対して、点検の効率性と精度を高めることを目的としており、橋梁やトンネルのような大型構造物から舗装、さらには道路巡視に至るまで、さまざまな現場で活用されている技術が網羅されています。

点検支援技術性能カタログは、技術開発者から国が定めた標準的な評価項目に基づいて性能値の提供を受け、それを国の管理する施設などで検証した結果をカタログ形式で整理したものです。この形式により、自治体や民間のインフラ管理担当者が技術を比較検討しやすくなっており、適切な技術の選定を支援する役割も担っています。

今回追加された60件のうち、橋梁やトンネル、土工構造物に関連するものが最も多く、画像計測技術が16件、非破壊検査技術が10件、計測・モニタリング技術が11件含まれています。これらの技術は、構造物のひび割れや変位、劣化の進行状況を把握するために有効であり、人による目視点検の限界を補完するものとして高い評価を受けています。また、舗装分野では、ひび割れ率やわだち掘れ量、IRI(国際ラフネス指数)といった路面状態の評価に関する技術が16件追加されました。これにより、路面の維持管理業務の効率化と精度向上がさらに進む見込みです。

道路巡視においても、ポットホールや区画線の摩耗、標識の視認性といった項目について、7件の新技術が掲載されました。令和7年度からは、これらの巡視点検項目についても点検支援技術の活用が原則化されており、現場での作業負荷軽減と交通安全性の確保を同時に実現する方針が示されています。なお、原則化とはいえ、現場の状況や特性に応じて例外が認められる場合もあり、柔軟な運用が求められています。

このように、点検支援技術の進展は、インフラ維持管理の分野において大きな意義を持ちます。特に、技術者不足や高齢化が進む中で、人手に依存する従来の点検方法では対応が難しくなってきている現状において、AIやセンサー技術、画像処理などの先端技術の導入は不可欠です。また、カタログに掲載されている技術はすでに国による検証を受けているため、信頼性が高く、導入に際しての判断材料として有効です。

企業にとっても、このような技術の活用は大きなメリットとなります。特に、インフラメンテナンスに関わる企業にとっては、業務の効率化と品質の両立を実現するうえで、点検支援技術は重要な武器となり得ます。また、こうした分野への積極的な関与は、企業の技術力や社会貢献への姿勢を対外的にアピールする機会にもなり、採用活動や取引先への信頼獲得にも寄与します。

今後も国土交通省はカタログの拡充を継続し、民間の技術開発を後押ししながら、インフラ点検の高度化を図っていく方針です。新たな技術の採用により、安全性の向上と維持管理コストの最適化が進み、持続可能なインフラ管理体制の構築が現実のものとなりつつあります。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ