2025年4月25日
労務・人事ニュース
鉄道省令が改正、2050年カーボンニュートラルへ向けた水素車両導入が本格始動
- 看護師/2025年5月1日更新
最終更新: 2025年5月1日 11:34
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最終更新: 2025年5月1日 09:34
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「鉄道に関する技術上の基準を定める省令の一部を改正する省令」及び「圧縮水素ガスを燃料とする車両の燃料電池等の技術上の基準を定める告示」について ~鉄道における水素燃料電池鉄道車両の導入に向けた取組を推進~(国交省)
令和7年4月1日、鉄道に関する革新的な技術導入に向けた制度整備として、「鉄道に関する技術上の基準を定める省令の一部を改正する省令」および「圧縮水素ガスを燃料とする車両の燃料電池等の技術上の基準を定める告示」が正式に施行されました。この改正は、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた政府の方針の一環であり、水素社会への移行を支える具体的な取り組みとして、鉄道分野における水素燃料電池車両の導入を加速させるために行われたものです。
従来の技術基準省令では、ディーゼルや電気を動力とする車両については詳細な構造基準が定められていた一方で、水素燃料電池を搭載した鉄道車両については想定されていなかったため、制度的な空白が存在していました。今回の改正により、圧縮水素を燃料とする鉄道車両、いわゆる「水素燃料電池鉄道車両」の構造や安全対策に関する技術基準が初めて明確化され、鉄道事業者が新たな車両を導入する際の設計指針が整備されたことになります。
改正のポイントとしては、まず動力発生装置に関する新たな規定が第68条第4項に追加され、水素漏えい、燃焼、爆発などのリスクを防止するために必要な構造基準が告示によって定められるようになりました。具体的には、水素ガス容器や水素配管などに関しては、高圧ガス保安法に基づく厳格な安全要件が求められ、漏えい検知器や警報装置の設置も義務化されています。また、1両あたりの水素ガスの搭載容量は1,670立方メートル以下とされ、輸送中の安全性にも十分配慮された基準設計が施されています。
さらに、水素貯蔵システムや燃料電池システムは、車両の走行時に生じる振動や衝撃にも耐えうる性能であることが必須とされ、車体構造や設置位置にも厳密な制限が設けられました。例えば、水素配管は台枠内に配置することが基本であり、通気性や漏えい防止構造、さらには緊急時の自動遮断装置の設置までを含む、非常に詳細な規定が導入されています。
この制度改正は、技術革新と安全性を両立させながら、持続可能な社会インフラとしての鉄道のあり方を再定義するものであり、企業にとっても大きな意義を持ちます。特に、輸送業や製造業に携わる企業では、今後の脱炭素政策や新エネルギー技術への対応が避けられない課題であり、水素関連技術に精通したエンジニアや安全管理担当者の確保が重要なテーマとなるでしょう。また、こうした技術基準の変化をふまえ、製品開発や設計業務の刷新、人材育成の再構築といった経営課題にも直結します。
採用活動の観点でも、水素インフラやエネルギー制御に関する専門知識を持つ人材、法令順守を前提とした安全設計の実務経験を持つ技術者のニーズが高まることは間違いなく、企業の競争力を左右する要素となっていくでしょう。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ