2024年8月21日
労務・人事ニュース
2024年6月のカレーライス物価指数が329円に達し、過去10年で最高値を更新

帝国データバンク「「カレーライス物価指数」調査(2024年6月)」(2024年8月13日)
家庭で人気の高いカレーライスの調理費用が、2024年6月時点で過去10年間の最高値を更新しました。調査によれば、1食分のカレーを作るためのトータルコストは329円に達し、昨年同月の299円から30円、つまり約10%の上昇となっています。この「カレーライス物価指数」は、カレーの主要材料である肉や野菜、そして光熱費などの全国平均価格を基に算出されたものです。
2023年8月から11カ月連続で300円台を維持しているこの指数は、カレーライスがこれまで比較的安価で手軽に作れる料理であったことを考えると、家計への負担が増していることを示しています。特に、2024年6月のデータでは、前年同月比で9.8%の増加が確認されており、13カ月連続でのプラス成長となりました。
価格上昇の主な要因として、まず挙げられるのは猛暑の影響による野菜の高騰です。夏場の天候不順や気温の異常な上昇は、野菜の生育に悪影響を及ぼし、供給量が減少した結果、価格が上昇しています。さらに、カレーの主要材料である肉類の価格も安定しない状況が続いており、これもカレーライスの調理費用を押し上げる一因となっています。
また、最近まで価格が比較的安定していたコメについても、品薄状態による急騰が見られます。コメは日本の主食として家庭料理に欠かせないものであり、その価格上昇はカレーライスのトータルコストに直結します。これは、カレーの具材だけでなく、カレーライス全体のコストを押し上げる要因となっています。
さらに、光熱費の上昇も無視できません。家庭での調理にかかる電気やガスなどのエネルギーコストの上昇が、カレーライスの調理費用に反映されており、家計への負担が増している現状です。
今後の見通しとしては、7月のカレーライス物価がさらに過去最高値を更新する可能性が高いとされています。8月以降については、夏野菜の収穫期がピークを迎えるため、野菜価格が下落し、それに伴ってカレーライス物価が下がる可能性も考えられますが、依然として他の要因による影響が残ることが予想されます。
このように、カレーライスという日常的な料理の価格が上昇し続けることで、家計への影響がますます大きくなることが懸念されます。特に、家庭での食事が重要な役割を果たす中、今後の物価動向を注視し、賢い買い物や節約方法を考えることが求められるでしょう。
⇒ 詳しくは帝国データバンクのWEBサイトへ