2024年9月19日
労務・人事ニュース
2024年7月、宿泊者数5915万人泊!外国人旅行者が38.3%増加で観光業界が本格復活
2024年(令和6年)6月の調査結果(第2次速報値)、2024年(令和6年)7月の調査結果(第1次速報値)(観光庁)
2024年6月と7月の宿泊者数データは、国内観光業界の回復を示す重要な指標となっています。特に、2019年と比較しても、国内外からの旅行者数が増加している点が注目されます。観光庁の発表によると、2024年6月の延べ宿泊者数は5,036万人泊で、2019年同月比で9.9%の増加を記録しました。また、前年同月比でも6.3%の増加が見られました。2024年7月には、延べ宿泊者数が5,915万人泊に達し、2019年同月比で14.2%、前年同月比で8.6%の増加が見られました。このような数値は、国内観光業が着実に回復しつつあることを示しています。
特に外国人旅行者の回復が顕著であり、2024年6月の外国人延べ宿泊者数は1,347万人泊で、2019年同月比で40.5%増加し、前年同月比でも40.7%の増加を記録しました。7月も同様に1,494万人泊を記録し、2019年同月比で38.3%、前年同月比で35.2%の増加となりました。この外国人旅行者数の増加は、日本が再び国際的な観光地としての地位を強化していることを示しています。
一方で、日本人の宿泊者数の増加率は外国人と比較すると控えめですが、それでも回復傾向にあります。2024年6月の日本人延べ宿泊者数は3,689万人泊で、2019年同月比で1.9%の増加を記録しました。しかし、前年同月比では2.4%の減少が見られました。7月においては、日本人延べ宿泊者数は4,421万人泊に達し、2019年同月比で7.9%、前年同月比で1.9%の増加が見られました。これらのデータは、国内旅行の需要が引き続き高いことを示唆しています。
地域別に見ても、宿泊者数の増減にはばらつきが見られます。東京都では、2024年6月の宿泊者数が9,132,650人泊に達し、2019年同月比で48.8%の増加、前年同月比で12.4%の増加となりました。この増加は特に外国人旅行者の増加によるものであり、東京が再び観光の中心地として人気を取り戻していることを示しています。
しかし、全ての地域で同じような増加が見られたわけではありません。例えば、秋田県では、6月の宿泊者数が270,170人泊で、2019年同月比で19.5%、前年同月比で2.3%の減少となりました。このような地域差は、観光地の魅力やアクセスの良さが宿泊者数に大きく影響していることを示しています。
宿泊施設の稼働率についても、2024年6月と7月のデータが発表されています。6月の全体の稼働率は58.5%で、7月には61.8%に上昇しました。施設タイプ別に見ると、ビジネスホテルやシティホテルの稼働率が特に高く、ビジネス需要や都市観光の回復が進んでいることが伺えます。一方で、旅館やリゾートホテルの稼働率は比較的低く、地域や施設のタイプによっては、まだ回復に時間がかかることを示しています。
都道府県別のデータでは、東京都や大阪府が最も高い稼働率を記録しており、特にシティホテルの稼働率が他の地域と比べて顕著に高いです。東京都では、7月のシティホテルの稼働率が79.4%に達し、全国で最も高い値を示しました。これは、東京が国内外のビジネスや観光の主要拠点として機能していることを示しています。
まとめると、2024年の国内観光業は、パンデミック後の回復期にあり、特に外国人旅行者の増加が全体の成長を牽引しています。一方で、地域や施設タイプによるばらつきが存在し、今後も持続的な成長のためには、各地域や施設がその特性に合わせた戦略を展開することが重要です。
⇒ 詳しくは観光庁のWEBサイトへ