2024年9月30日
労務・人事ニュース
2024年8月、訪日外客数293万人を記録!7か月連続で過去最高を更新
訪日外客数(2024年8月推計値)8月:2,933,000人、7か月連続で同月過去最高を更新(JNTO)
2024年8月、日本政府観光局(JNTO)が発表したデータによると、訪日外客数が2,933,000人に達し、7か月連続で同月過去最高を更新しました。この数は前年同月比で36.0%増加しており、2019年8月と比べても16.4%の増加となっています。この勢いは、東アジアや東南アジア、欧米豪の各地域からの訪日需要が押し上げたものです。特に、中国、シンガポール、インド、米国などの国々では訪日外客数が大幅に増加し、それが今回の記録的な数字を支える大きな要因となりました。
8月は、日本の学校休暇に合わせた旅行需要の増加もあり、多くの市場で前年を上回る成果が出ています。特に、17の市場で8月として過去最高を記録しました。これには、台湾、香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、インド、オーストラリア、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、中東地域が含まれます。イタリアとスペインにおいては、単月として過去最高の訪日外客数を更新しており、これも好調な訪日観光の象徴的な成果です。
2023年3月に策定された第4次観光立国推進基本計画では、「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」という3つの柱が掲げられており、日本政府はこれらの目標達成に向けて積極的に取り組んでいます。JNTOは、この計画に基づき、市場動向を綿密に分析し、戦略的な訪日旅行プロモーションを展開しています。
2024年8月の訪日外客数増加の背景には、台風7号の影響による航空便欠航などの課題がありましたが、それを上回る形での需要の増加が見られました。東アジアでは特に韓国と中国からの観光客が多く、中国では水際対策の緩和や直行便の増加が影響しました。韓国は地方への航空便増加や学校休暇による影響もあり、訪日者数が前年を上回りました。
中国からの訪日外客数は、前年同月比で104.8%増の745,800人に達しました。これは、2023年8月9日まで日本行き団体旅行・パッケージツアーの販売禁止措置が続いていたにも関わらず、地方路線の増便や学校休暇の影響によるものでした。さらに、台湾からの訪日者数は564,300人と前年同月比42.4%増加し、8月として過去最高を記録しました。台北や高雄から日本への直行便が増加し、クルーズ船の寄港も増加していることが、これらの結果を支えています。
シンガポールからの訪日外客数は22.3%増の24,800人、インドからの訪日者数も25.5%増の16,100人に達し、これらの市場においても過去最高を記録しました。また、欧州地域では英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインといった主要国からの訪日者数も軒並み増加しています。特に、イタリアでは34,700人、スペインでは25,900人と、それぞれ43.9%と49.9%の大幅な伸びを見せました。
北米地域では、米国からの訪日外客数が174,000人と25.8%増加し、8月として過去最高を記録しました。カナダも46,900人と27.2%増加し、好調な推移を見せています。これに加え、オーストラリアからの訪日外客数は48.7%増の41,000人に達し、直行便の増加が大きな要因となっています。
中東地域では、イスラエルやトルコなどからの訪日外客数が31.0%増加し、11,400人に達しました。これも過去最高を記録しており、中東からの観光需要が着実に高まっていることを示しています。特に、2024年3月にはドーハ〜関西間の直行便が復便し、今後さらなる増加が見込まれています。
全体的に、2024年8月までの訪日外客数は、累計で24,007,900人となり、前年同期比で58.0%増加しました。2024年の訪日外客数は、コロナ禍以前の水準にほぼ回復しており、観光業界の復活を象徴しています。
このような成果の背景には、日本の魅力ある観光地や文化、そして円安の影響も大きく作用しています。観光客は、以前よりも手頃な価格で日本を楽しむことができるため、その需要が高まっているのです。今後も日本政府は、消費額拡大や地方誘客促進を目指し、さらなる観光政策を推進していくことでしょう。
⇒ 詳しくは日本政府観光局のWEBサイトへ