2024年11月16日
労務・人事ニュース
2024年8月の国内航空旅客数、前年同月比3.8%増で1,000万人突破
航空輸送統計速報(令和6年8月分)(国交省)
2024年8月の日本国内および国際航空の輸送統計速報によると、国内定期航空では旅客輸送量が10,208千人、前年同月比で3.8%増加しました。国内線の旅客輸送の人キロは9,832百万キロで、座席利用率は85.2%に達しました。この増加はコロナ禍からの回復を反映しており、2019年同月と比較して1.6%減少しているものの、徐々に以前の水準に近づいています。貨物輸送量は50,908トンで前年同月比12.4%増、トンキロは54,225千トンキロで11.0%の増加となりました。貨物の重量利用率は58.1%で、国内需要の活発さが示されています。
一方、国際航空では、旅客数が1,818千人で前年同月比16.3%増加し、人キロも8,877百万キロで11.2%増加しました。座席利用率は83.1%と高い数値を維持しています。貨物輸送量は121,592トンで前年同月比13.4%増、トンキロは677,609千トンキロで8.2%の増加を記録しました。国際航空の重量利用率は69.6%で、こちらも回復基調が見られます。国際貨物では、特にアジア地域の輸送が活発で、中国や韓国、その他のアジア路線で顕著な増加が見られます。
路線ごとの輸送実績では、国内幹線では羽田-新千歳路線が最も多くの旅客を運び、次いで羽田-福岡や羽田-沖縄の路線が続いています。これらの路線は、観光需要の高まりに支えられていると考えられます。さらに、ローカル線でも各地で旅客数が増加しており、例えば羽田-鹿児島、羽田-熊本の路線は堅調な伸びを見せています。貨物では羽田-新千歳、羽田-福岡、羽田-沖縄の路線が上位を占め、国内貨物輸送の活発化が表れています。
国際線における地域別の輸送実績を見ると、中国路線では旅客が前年同月比39.8%増、貨物も19.7%増加し、非常に高い伸びを示しています。韓国路線も前年同月比25.9%の旅客増加、貨物は54.7%増加しています。アジア全体での経済活動の回復がこうした数値に反映されていると考えられ、ビジネスと観光の需要が同時に回復している状況が示されています。また、米大陸や太平洋地域(ハワイ、グアムなど)に向けた路線も増加傾向にあり、米大陸向けの貨物は前年同月比3.3%増加、旅客も前年同月比2.8%の増加を記録しています。
8月の航空燃料の消費量は、国内定期便で364,962キロリットル、その他国内給油量が242,053キロリットルとなり、燃料の消費は多い水準にあります。国際便においても866,981キロリットルの燃料が消費されており、航空業界全体の回復が顕著になっています。これらの数値から、国内外での航空輸送の回復が進んでいることが分かります。
2024年8月の統計から見られるように、日本国内の航空業界は、コロナ禍からの復調が進んでおり、ビジネスや観光の需要回復が輸送実績に反映されています。航空貨物も経済活動の拡大により伸びを見せており、特にアジア地域との輸送が活発化しています。国内幹線および国際線の利用率は、今後も高い水準で推移することが見込まれ、航空業界の回復と成長に期待が寄せられています。
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