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2024年11月30日

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2024年9月の建設受注高は7兆円超!地域別データで見る市場動向

国土交通月例経済(令和6年11月号)(国交省)

令和6年11月22日に公表された「国土交通月例経済(令和6年11月号)」は、建設、交通、観光の分野にわたる最新の経済データを詳細にまとめたものです。建設分野では、2024年9月の元請受注高が前年同月比0.3%減の7兆2,052億円となり、そのうち公共機関からの受注は5.8%増の2兆2,773億円、民間からの受注は2.9%減の4兆9,279億円でした。下請受注高は3兆7,219億円で、前年同月比6.1%の増加を示しました。また、新設住宅着工件数は68,548戸で、前年同月比で0.6%の減少が確認されています。

住宅市場の動向をさらに掘り下げると、持家の着工が19,350戸で前年同月比0.9%減、貸家が31,033戸で4.4%増加しました。一方で、給与住宅は40.9%減の244戸、分譲住宅も7.0%減の17,921戸となりました。これらの統計は、地域別でも顕著な差異を見せており、東京圏での新設住宅着工数が25,047戸と前年同月比11.5%増加したのに対し、大阪圏は11,193戸で3.4%増、名古屋圏は5,780戸で11.5%減少する結果となりました。

リフォーム・リニューアル市場でも動きがあり、2024年度第1四半期の建築物リフォーム・リニューアル工事の受注高は前年同期比10.6%増の3兆8,180億円に達しました。このうち住宅分野は1兆1,966億円(4.3%増)、非住宅分野は2兆6,214億円(13.8%増)を占め、リニューアル需要の高まりを裏付けています。

交通分野に目を移すと、国内旅客輸送は全般的に増加傾向を示しています。バス輸送人員が3億1,068万人(前年同月比0.3%増)、タクシーが9,147万人(6.7%増)となり、鉄道輸送も好調でした。特にJRの輸送人員は7億4,766万人で前年同月比3.0%増、民鉄も12億5,094万人で4.2%増となっています。航空輸送も堅調で、国内線の輸送人員は902万人(5.7%増)、国際線は123万人(10.2%増)に達しました。

貨物輸送の分野では、内航海運が堅調で、貨物船の輸送量は前年同月比3.5%増の1,484万トンに達しました。また、航空貨物も好調で、国内貨物が4.9万トン(15.5%増)、国際貨物が13.6万トン(9.6%増)という結果を記録しています。

観光分野では、2024年10月の訪日外国人数が331万人となり、前年同月比31.6%増を記録しました。その中でも中国からの訪問者が58万人で127.3%増加した点が際立っています。さらに、外国人延べ宿泊者数は1,193万人泊で前年同月比18.3%増加し、日本全体の延べ宿泊者数5,407万人泊の22.1%を占めました。国内旅行消費額も7月から9月にかけて7兆3,360億円となり、前年同期比14.7%の増加を示しました。

また、貨物輸送や宿泊統計の中で、特定の地域が目立った成長を遂げていることも注目に値します。例えば、大阪圏では外国人延べ宿泊者数が362万人泊に達し、前年同月比24.9%増加しました。名古屋圏では119.0%増の56万人泊と大きく伸びを示しました。

これらのデータは、建設業界や交通業界、観光業界の現状と今後の展望を把握する上で重要な指標となります。特に、名古屋圏での大幅な受注増や東京圏での住宅着工数の増加は、地域別の動向を分析する際の重要な情報源と言えるでしょう。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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