2025年8月8日
労務・人事ニュース
2025年発表のGGIで日本のジェンダー・ギャップ指数が148か国中118位に
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介護職員/福岡市西区/福岡県JR筑肥線/今宿駅
最終更新: 2025年8月13日 15:07
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看護助手/福岡県甘木鉄道/西鉄甘木線/甘木駅から徒歩7分
最終更新: 2025年8月13日 15:07
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介護職員福岡市早良区/福岡県
最終更新: 2025年8月13日 15:07
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診療放射線技師/クリニック/福岡県/黒崎駅/八幡西区
最終更新: 2025年8月13日 15:07
男女共同参画に関する国際的な指数(内閣府)
2025年6月に発表された世界経済フォーラムの調査によると、日本はジェンダー平等に関する国際的な指標の一つであるジェンダー・ギャップ指数(GGI)で、148か国中118位という結果となりました。この指数は経済、教育、健康、政治という4つの分野における男女間の格差を総合的に評価し、数値が1に近いほど平等な社会であるとされます。今回、日本のGGI値は0.666で、特に「教育」や「健康」分野においては比較的高い評価を受けた一方、「政治」と「経済」の分野では依然として大きな課題が残されていることが明らかになりました。
具体的には、日本の教育分野の指数は0.994で66位、健康分野は0.973で50位と、いずれも国際的に見て高水準に位置しています。しかし、経済分野は0.613で112位、政治分野は0.085で125位という低評価であり、全体の順位を押し下げる要因となっています。これにより、教育や健康へのアクセスには大きな男女差がないものの、意思決定層や労働市場における女性の参画が限られている現状が浮き彫りになっています。
一方、国連開発計画(UNDP)が公表しているジェンダー開発指数(GDI)では、日本は193か国中89位となり、GDI値は0.970でした。この指数は健康、知識、生活水準という3つの側面における男女の格差を測るもので、1に近いほど格差が小さいとされます。日本の順位は中位に位置し、欧州諸国など上位国との差が依然として存在します。ちなみに、今回1位となった国にはポルトガルやブルガリアなどが名を連ねており、男女間の生活水準や教育、健康状態がほぼ同等であることがうかがえます。
また、同じく国連開発計画が示すジェンダー不平等指数(GII)では、日本は172か国中22位と、他の2つの指標に比べて高順位となりました。このGIIは、リプロダクティブ・ヘルス、エンパワーメント、労働市場への参加といった観点からジェンダーによる不平等による社会的損失を数値化するものです。日本のGII値は0.059で、これはドイツ(0.057)に次ぐ水準であり、比較的良好な状況にあると評価されています。
これらの指数から浮かび上がるのは、日本社会においては教育や医療といった基本的サービスにおける男女の格差は少ないものの、女性が社会の意思決定プロセスや経済活動に平等に参加するための環境整備が不十分であるという現実です。特に政治分野での女性の活躍が限定的であることは、長年にわたりジェンダー・ギャップ指数の順位が低迷している要因の一つであり、改善には持続的かつ構造的なアプローチが必要です。
企業にとっても、これらのデータは多様性のある職場づくりの指針となる重要な示唆を含んでいます。特に、経済分野における男女間の不平等を是正し、女性のキャリア形成を支援する取り組みは、企業の競争力や持続可能性に直結するテーマとなっており、採用活動や人材育成の観点からも大きな注目が集まっています。
⇒ 詳しくは内閣府男女共同参画局のWEBサイトへ