2024年10月4日
労務・人事ニュース
9月の建設資材需給調査で判明!全国7資材13品目の価格は横ばい、需給均衡が続く
9 月の主要建設資材の需給動向は全ての調査対象資材において均衡 ~主要建設資材需給・価格動向調査(令和6 年9 月1~5 日現在)の結果~(国交省)
国土交通省は、国内の建設業界における主要な資材の需給と価格動向を毎月調査しており、9月の結果が報告されました。この調査は、建設工事に必要な資材が安定的に供給され、価格も安定しているかを把握するために行われています。対象となる資材は、生コンクリートや鋼材、木材などの主要な建設資材であり、それぞれの需給状況や価格変動を詳細に調査しています。今回の調査によると、すべての資材において需給は均衡しており、価格も横ばいの状態が続いています。
まず、生コンクリートについては、全国的に見て需給は安定しており、価格も変動がほとんど見られませんでした。これは、建設現場での需要と供給が適切にバランスしていることを示しており、今後も大きな価格変動は予測されていません。特に、生コンクリートは建設業において欠かせない資材の一つであり、その安定供給は工事の円滑な進行に大きく寄与します。
鋼材に関しても、同様に需給は均衡しており、価格は横ばいの状態が続いています。鋼材は、建物や橋梁などの構造物の骨組みを形成するために使用されるため、需給の安定は建設プロジェクト全体の進行に直接影響します。全国的に鋼材の在庫状況も「普通」であり、供給不足の懸念は現在のところないとされています。特に、H形鋼や異形棒鋼といった鋼材の安定した供給が確認されていることは、建設業界にとって重要な情報です。
また、木材に関しては、型枠用の合板の需給がやや緩和されており、在庫も豊富にあることが報告されています。木材は住宅建設などで広く使用されており、その需給動向は建設業界全体に影響を与えます。特に、型枠用の合板はコンクリート工事において重要な役割を果たしているため、この資材の供給状況が安定していることは、コンクリート工事を進めるうえで重要なポイントとなります。
他の資材についても、需給は全体的に安定しており、価格も大きな変動が見られないとされています。これにより、国内の建設プロジェクトが予測通りに進行することが期待されており、今後も安定した資材供給が続くと予想されています。
特に、被災地である岩手県、宮城県、福島県においても、主要な建設資材の需給は均衡しており、価格も横ばいの状態が続いています。被災地では復興工事が進められており、資材の安定供給が復興のスピードに影響を与えます。この地域での資材供給が安定していることは、今後の復興作業が円滑に進むことを示しています。
さらに、地域別の動向を見ても、各地域での資材需給は全体的に安定しており、大きな供給不足や価格の急騰といったリスクは現時点では見られません。これは、建設業界全体にとって好材料であり、資材価格の安定はプロジェクトのコスト管理においても大きな助けとなります。資材の価格が安定していることで、建設プロジェクトの予算計画が立てやすくなり、プロジェクト全体の管理がスムーズに行えることが期待されます。
今後の展望としては、今後数ヶ月間においても大きな需給の乱れや価格変動は予測されておらず、安定した状況が続くとされています。しかし、世界的な経済動向や原材料価格の変動によっては、将来的に価格が上昇する可能性も排除できません。そのため、建設業界の各企業は、引き続き資材の動向に注視し、柔軟に対応する必要があります。
このように、今回の調査結果からは、国内の建設資材市場が全体的に安定しており、供給面でのリスクは現時点では低いことが確認されました。これにより、建設業界は今後も安定したプロジェクト進行が可能となるでしょう。特に、大規模なインフラ整備や住宅建設が進められている中で、資材供給の安定は業界全体にとって重要な要素です。
企業の採用担当者やプロジェクトマネージャーは、このような資材の需給動向を把握することで、プロジェクトの進行をスムーズに管理することができます。また、資材価格の安定は予算管理にも寄与し、コストオーバーのリスクを軽減する効果が期待されます。したがって、今後も定期的に発表される需給動向調査を注視し、必要に応じて適切な対応を取ることが重要です。
この報告書に基づいて、建設業界の関係者は今後の資材調達計画を立てる際に参考にすると良いでしょう。特に、資材の需給状況が安定している現状を活かして、長期的なプロジェクト計画を進めることができると考えられます。また、今後の需給動向や価格変動のリスクを適切に管理するために、情報収集と分析を怠らないことが求められます。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ