2025年5月6日
労務・人事ニュース
原油輸送22.5%増、1月の内航船舶輸送量が24,168千トン(令和7年1月分)
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最終更新: 2025年5月6日 22:36
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内航船舶輸送統計月報の概要(令和7年1月分)(国交省)
令和7年4月23日、国土交通省総合政策局情報政策課は「内航船舶輸送統計月報」の令和7年1月分を公表しました。内航船は、我が国の物流を支える重要な手段として、日々全国各地の港を結び、産業や生活に欠かせない資源や製品を運んでいます。今回発表された統計によると、令和7年1月における内航船舶による総輸送量は24,168千トン、輸送距離に基づいたトンキロは12,158百万トンキロとなり、前年同月と比較してそれぞれ0.2%、0.6%の増加が確認されました。これは、内航海運が安定的に需要を維持しながらも、微増傾向にあることを示しており、持続可能な物流基盤としての強みを反映していると言えるでしょう。
また、輸送された貨物の内容を品目別にみると、砂利・砂・石材の輸送が特に目立ち、前年同月比で8.4%増加しました。トンキロベースでは1.9%の増加となり、依然として建設関連の需要が高水準で推移していることがうかがえます。その他では、石灰石が4.1%増加、鉄鋼が2.7%増、石炭が5.3%増、そして注目すべきは原油の22.5%増と大きく伸びた点です。これらの増加は、エネルギー需要の変化や再稼働する産業インフラの動向を反映していると考えられます。
一方で、セメントは2.7%、重油は10.0%、揮発油は4.2%、その他の石油製品は11.4%、そして化学薬品は1.2%の減少を記録しており、これらの分野では需要の減退、または他輸送手段へのシフトが影響している可能性があります。特に重油やその他の石油製品に関しては、エネルギーの多様化や環境意識の高まりによる影響も無視できません。
船舶の種類別に見ると、プッシャーバージ・台船による輸送量が前年同月比で9.0%増、トンキロベースでは6.4%増となっており、特殊用途船の需要が高まっていることが分かります。また、輸送効率の面では、内航船舶全体で40.5%という数値が示され、貨物船は40.8%、油送船は39.8%とそれぞれ記録されています。これらの数値は、依然として高い効率性を維持していることを示しており、国内輸送における内航海運の有用性を裏付けています。
燃料消費量に目を向けると、令和7年1月における燃料の総消費量は171,921千リットルで、前年同月比で0.6%の増加となりました。これは輸送量の増加と一致しており、より多くの貨物を運ぶための燃料使用が増加した結果と考えられます。特に、大型鋼船では79,388千リットル、小型鋼船では901千リットルが使用されており、輸送規模とエネルギー消費の関係が顕著に見て取れます。
さらに、航海距離の合計は10,035千キロメートルで、前年同月比では0.9%増加しており、航行活動そのものが活発になっていることを示しています。月別の推移グラフからも、輸送量・燃料消費量・航海距離が冬季にも関わらず上昇傾向にある点は、季節要因以外にも経済活動全体の底上げが影響していると考えられます。
このように、内航船舶の輸送統計からは、国内経済の動向やエネルギー需要の変化、物流手段の選択傾向など、さまざまな側面が浮き彫りになります。企業の物流戦略や政策立案においても、これらのデータは重要な判断材料となります。特に原油輸送量の大幅な増加は、今後のエネルギー政策や港湾インフラ整備においても注目すべき指標です。また、燃料の使用効率や航海距離の変動は、環境対策やコスト管理の観点からも見逃せない要素です。
最後に、このような統計データを定期的に公表し、現場に即した情報提供を行っている国土交通省の取り組みは、内航船舶業界全体の信頼性向上と透明性確保に寄与しており、今後も継続的なデータ収集と分析が期待されます。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ