2025年7月3日
労務・人事ニュース
生産拡大の意向は何%?農水省が販売農家を対象に長期ビジョン調査を実施
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介護職員/デイサービス/日勤のみ
最終更新: 2025年7月3日 03:00
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「駅チカ」/准看護師・正看護師/内科/クリニック/夜勤なし
最終更新: 2025年7月2日 22:34
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「時短勤務可」/准看護師・正看護師/デイサービス/保育園/幼稚園/介護施設
最終更新: 2025年7月2日 22:34
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「夜勤なし」/正看護師/皮膚科/クリニック/車で通えます
最終更新: 2025年7月2日 22:34
米の生産者の皆様に向けた今後(来年、5年後、10年後)の米の生産意向に関するアンケート調査について(農水省)
農林水産省は、今後の米政策の見直しと改善に向けて、全国の米生産者の皆様を対象とした大規模なアンケート調査を開始しました。この調査は、令和9年度からの水田政策の見直しを視野に入れたものであり、政策の基礎となる現場の声を直接反映させることを目的としています。調査対象は、米を生産・販売している農家、農業法人、またはその他の経営体と広範囲に及び、日本のコメ生産の現状と将来像をより正確に捉えるために重要な取り組みと位置づけられています。
調査期間は令和7年6月19日から7月31日までで、回答はインターネットを通じて受け付けられています。これは、生産者が日々の業務の合間でも回答しやすいように配慮されたもので、スマートフォンやパソコンからアクセスできる専用フォームを通じて実施されます。農林水産省は、今回のアンケートを通じて得られた情報を、個人が特定されない形で集計し、関係機関と共有するとともに、将来的な政策形成に活用する方針を示しています。なお、個人情報については、法令に則った適正な管理のもとで厳格に取り扱われるとしています。
アンケートでは、生産者自身の経営状況についての情報も求められています。たとえば、現在の年齢や水稲作付面積、主食用米の割合などの基本的なデータに加えて、今後の生産方針についても詳細に回答する必要があります。具体的には、「来年」「5年後」「10年後」の各タイミングでの米の作付け意向について、増やす予定か、現状を維持するか、それとも縮小を考えているかなどが問われます。これにより、農林水産省は、今後の中長期的な生産動向を把握し、需給バランスや政策支援の方向性を具体的に検討する材料とする考えです。
また、生産意欲の持続や規模拡大を図るうえでの課題も重要な調査項目です。たとえば、機械の老朽化や後継者の不在、コスト増加など、日々直面している現場の課題についても意見を募っています。さらに、生産コストに関する把握状況についても調査が行われ、経営の効率性や改善の余地を検討するための基礎資料となります。こうした情報は、今後の支援制度や技術導入の方向性を定める際にも重要な参考となるでしょう。
令和9年度からの水田政策見直しが検討される今、農林水産省が現場の声に耳を傾け、政策決定の基盤に据えようとしている姿勢は、持続可能な農業を目指すうえで極めて意義のあるアプローチです。農業の現場では、気候変動や労働力不足、価格の不安定性といった複雑な課題が日々の営農活動に影を落としています。そのような中で、米の生産に携わる皆様の意欲や将来展望を的確に把握することは、国として責任ある農業政策を進めるうえで不可欠です。
今回のアンケートに参加することは、単なる調査協力にとどまらず、自らの意見を政策に反映させるための貴重な機会とも言えます。特に若手農業者や法人経営者にとっては、これからの10年を見据えた経営ビジョンを国と共有できる場として活用することが期待されます。現在の課題や将来に向けた考えを明確にすることは、経営戦略を立てるうえでも有益であり、自らの農業をより強固にするための第一歩にもなります。
農林水産省は、今回の調査結果をもとに、生産規模や地域の特性に応じた柔軟な支援策の導入や、新たな技術活用の推進など、現場に即した具体的な政策展開を目指しています。そのためにも、できる限り多くの生産者からの回答を集め、実態に基づいた分析を行う必要があります。農業の未来を形づくるこの取り組みに、ぜひ多くの米生産者の皆様が積極的に参加されることを願っています。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ