労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 2025年5月の完全失業率は2.5%に安定、正規雇用3723万人で19か月連続増加

2025年7月10日

労務・人事ニュース

2025年5月の完全失業率は2.5%に安定、正規雇用3723万人で19か月連続増加

Sponsored by 求人ボックス

労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)5月分(総務省)

2025年5月に総務省統計局が発表した労働力調査によると、日本の労働市場は堅調な回復を見せており、雇用環境が安定的に推移していることが確認されました。特に、就業者数の増加や完全失業率の低下が注目されています。

全国の就業者数は前年同月比で72万人増加し、合計で6838万人に達しました。これにより、34か月連続で前年同月比の増加が続いています。雇用者数に限っても6174万人となり、前年同月より78万人の増加となりました。この傾向は39か月連続で続いており、労働市場が持続的に拡大していることがうかがえます。特に正規の職員・従業員は3723万人で、前年より48万人増加し、19か月連続の増加が確認されました。一方で、非正規の職員・従業員も2101万人と31万人の増加を記録し、こちらは5か月連続で増加しています。

産業別に見ると、「医療・福祉」や「サービス業(その他)」、さらに「情報通信業」などが就業者数を増やしています。とりわけ医療・福祉分野では37万人増となっており、社会の高齢化や医療需要の高まりを背景に、引き続き人手不足が顕著であることが示唆されます。

就業率にも改善が見られ、15歳以上人口に対する就業率は62.3%となり、前年同月に比べ0.8ポイント上昇しました。15歳から64歳の年齢層においては80.1%と、1.1ポイントの上昇が記録されました。特に女性の就業率が75.1%で、前年同月より1.4ポイント上昇しており、男女ともに労働参加が高まっている様子が読み取れます。

完全失業者数については、183万人で前年同月から10万人の減少となりました。この減少は4か月連続で続いています。完全失業率(季節調整値)は2.5%で、前月と変わらず、低水準で推移しています。特に、完全失業者のうち「新たに求職」している人の数が5万人減少し、雇用環境の改善が新たな職探しへのプレッシャーを軽減している可能性があります。

また、非労働力人口も3950万人と、前年同月から80万人減少しており、こちらも39か月連続での減少です。働く意志のある人が増えていることが示唆され、経済活動の活発化が続いていると考えられます。

季節調整値で見た場合も、就業者数は前月比で33万人増加し、6837万人に達しています。完全失業者数も172万人と、4万人の減少が見られました。性別で見ると、男性の完全失業率は2.6%で0.1ポイントの低下、女性は2.3%で前月と同水準でした。

このような労働市場の安定と改善は、企業の採用活動にとって重要な指標となります。人手不足が続く中で、求職者の選択肢が広がる一方、企業側には働きやすい職場づくりや柔軟な雇用形態の導入が求められる状況が続いています。特に正規雇用の増加が続く中で、企業はキャリア形成支援や福利厚生の充実といった点にも注力する必要があります。

⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ