労務・人事ニュース

日本公庫総研レポート「省力化投資で人手不足に対応する中小製造業」を発行（日本政策金融公庫）

日本政策金融公庫総合研究所は2024年6月21日、『省力化投資で人手不足に対応する中小製造業』というレポートを発行しました。このレポートでは、人口減少が進む中で、中小製造業がどのようにして人手不足に対応しているのかを解説しています。特に、ロボットや人工知能（AI）を活用した省力化投資が注目されています。

本レポートでは、省力化投資を行うことでどのような成果が得られるのか、具体的な事例を通じて紹介しています。例えば、群馬県高崎市の株式会社行田製作所は、自社開発の自動研磨機械を導入することで、プレス加工の仕上げ工程を大幅に自動化しました。また、群馬県富岡市の株式会社土屋合成は、射出成形機を一括管理するシステムを導入し、ほぼ無人で稼働する工場を実現しています。

さらに、岩手県盛岡市のタヤマスタジオ株式会社では、南部鉄器の製造においてAIを活用し、ベテラン職人の指導をサポートすることで、生産量の確保と若手の育成を両立させています。岐阜県大垣市の株式会社艶金は、染色整理加工において色味検査の工程にAIを導入し、技能承継の課題を解決しました。

このように、省力化投資を通じて中小製造業は残業時間の短縮や納期の短縮を実現し、付加価値の高い製品の開発や従業員のリスキリング、新たなビジネスへの挑戦などに取り組んでいます。省力化投資のポイントとしては、まず現場をよく観察し、技術のキャッチアップを怠らず、社内全体で目的を共有することが重要です。これにより、従業員に働きやすい環境や新たな活躍の機会を提供し、企業の成長につなげることができます。

日本政策金融公庫総合研究所のこのレポートは、人口減少が確実視される日本において、中小製造業が直面する人手不足の課題に対する一つの解決策を提示しています。省力化投資による具体的な成果とその取り組み方を知ることで、他の中小企業も参考にすることができるでしょう。

興味のある方は、日本政策金融公庫総合研究所のウェブサイトで詳細をご覧ください。

参考：日本公庫総研レポート「省力化投資で人手不足に対応する中小製造業」

⇒ 詳しくは日本政策金融公庫のWEBサイトへ