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2025年4月25日

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JR旅客数7億3,353万人で2.4%増、202億人キロの回復が示す業界動向(令和6年12月分)

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鉄道輸送統計月報(概要)(令和6年(2024年)12月分)(国交省)

令和6年12月分の鉄道輸送統計月報によると、鉄道旅客輸送においては回復傾向が続いており、旅客数量の総合計はおよそ19億6,395万人となり、前年同月比で2.8%の増加を記録しました。一方、2019年同月比では依然として6.2%の減少となっており、新型コロナウイルス流行前の水準にはまだ完全には戻っていない状況が明らかになっています。旅客人キロでも、前年同月比では2.9%の増加を示しており、都市間の移動や観光需要の回復が数値として表れていますが、2019年比では6.3%の減と、引き続きコロナ禍の影響からの回復途上にあることがわかります。

旅客輸送の内訳を見ると、JR旅客会社の旅客数は7億3,353万人で前年同月比2.4%増、旅客人キロでは約202億人キロで3.0%増と堅調な回復を見せました。特に新幹線については旅客数が3,006万人と前年同月比で8.6%の増加、旅客人キロでは約71億人キロと6.1%の増加となり、観光や長距離移動の再開により利用が戻りつつある様子がうかがえます。民間鉄道各社も同様に回復基調にあり、旅客数は12億3,041万人、旅客人キロは125億2,134万人キロと、前年同月比ではそれぞれ3.1%および2.7%の増加を記録しました。

一方、鉄道貨物輸送についてはやや異なる動きが見られました。貨物数量の総合計は365万トンで前年同月比2.8%の増加となりましたが、貨物トンキロの総合計は16億トンキロで前年同月比では0.8%の減少、さらに2019年比では9.3%の減少と、貨物の輸送距離が短縮される傾向が見て取れます。輸送形態別では、コンテナ輸送は数量で前年比2.2%増の182万トンとなった一方、トンキロでは1.4%減となり、距離の短い都市間輸送が増えたことが考えられます。これに対し、車扱貨物は数量で3.3%増、トンキロで4.3%増と、重量物や長距離輸送の需要が堅調に推移していることを示しています。

これらの統計から、旅客輸送においてはコロナ禍からの回復が着実に進行している一方で、貨物輸送では輸送距離や輸送形態に変化が生じており、物流構造の変化や企業の輸送ニーズの多様化が背景にあると考えられます。企業の採用担当者にとっては、このような輸送需要の変化に対応できる物流戦略の再構築や、人材配置の見直しが求められる局面であり、特に貨物部門では輸送効率を高めるためのオペレーションや技術人材の確保が今後重要となるでしょう。また、旅客部門ではインバウンドや国内観光の需要回復を見据えた接客・運行管理に精通した人材の採用が急務となっていくことが予想されます。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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