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2025年1月12日

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LINEを利用した詐欺が90%以上!SNS型投資詐欺の手口

令和6年11月末におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(警察庁)

令和6年11月末の段階で、日本におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数と被害額が急増していることが明らかになりました。今年1月から11月までの間に認知された詐欺事件は、合計9,265件、被害総額は約1,141.0億円に上ります。この数字は、前年同期比で件数が5,958件、金額が763.4億円も増加しており、近年の社会問題として注目されています。

この中でも、SNS型投資詐欺が5,939件と最も多く、被害額は約794.7億円に達しています。一方、SNS型ロマンス詐欺の認知件数は3,326件で、被害額は約346.4億円でした。特に、SNS型投資詐欺では、被害額が前年同期比で569.8億円も増加しており、被害者が高額な金銭を失っている状況が浮き彫りになっています。

被害者の性別や年齢層に目を向けると、投資詐欺の被害者5,939人のうち、男性が55.3%、女性が44.6%を占めています。また、被害者の年齢層では、50代と60代が全体の半数以上を占めており、特に高齢層がターゲットになりやすいことが分かります。一方で、SNS型ロマンス詐欺の被害者3,326人では男性が62.6%と、女性を大きく上回っています。この点は、詐欺の手口やターゲットにされる層が異なることを示唆しています。

これらの詐欺事件では、初期接触に使用されるプラットフォームとして、インスタグラム、フェイスブック、LINEなどのSNSが大きな役割を果たしています。例えば、SNS型投資詐欺では、被害者との初期接触手段としてインスタグラムが最も多く利用されており、全体の31.5%を占めています。さらに、被害者とのやり取りにおいては、LINEが90%以上で使用されており、これが詐欺実行の主要なツールとなっています。

一方、ロマンス詐欺では、被害者との接触手段としてマッチングアプリが34.6%を占め、続いてフェイスブック(22.9%)、インスタグラム(16.9%)と続いています。このように、SNSやオンラインプラットフォームが詐欺の温床となっている現状が見て取れます。

さらに注目すべきは、詐欺に使用された手口や要求される金銭の名目です。投資詐欺の場合、被害者は「投資金名目」や「出金手数料名目」で金銭をだまし取られるケースが多く、全体の86.5%が銀行振込で被害額を渡しています。また、暗号資産による送金も11.2%に上り、詐欺師たちは新たな技術を利用して資金を得ていることが分かります。一方、ロマンス詐欺では、「恋愛感情や親近感を利用して金銭を要求する」手法が一般的です。具体的には、被害額の74.7%が銀行振込、19.5%が暗号資産として送金されています。

警察庁の統計によると、SNS型詐欺に関連する検挙件数は193件、検挙人員は90人であり、詐欺事件の拡大に対して取り締まりが追いついていない現状が浮き彫りになっています。特に、SNS型投資詐欺では104件、ロマンス詐欺では89件が検挙されていますが、実際の被害件数と比較すると極めて少ない割合です。

被害者を減らすためには、SNSプラットフォームの監視強化や、利用者の教育が不可欠です。企業においても、社員がこうした詐欺に巻き込まれないための研修や情報共有が求められます。また、詐欺事件が企業の信用や顧客データの流出に繋がる可能性を考慮し、セキュリティ対策の強化が必要です。

⇒ 詳しくは警察庁のWEBサイトへ

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