2025年2月25日
労務・人事ニュース
MICE誘致を加速!令和7年度「MICE開催地としての魅力向上事業」公募開始、地域の競争力強化へ
令和7年度「MICE開催地としての魅力向上事業」の公募開始のお知らせ(観光庁)
観光庁は、日本国内でMICE(Meeting, Incentive, Convention, Exhibition/Event)の開催地としての魅力を高めるため、令和7年度「MICE開催地としての魅力向上事業」の公募を開始した。この事業は、国際会議や企業のインセンティブ旅行を含むMICEを積極的に誘致し、開催地域の経済波及効果を高めることを目的としている。世界各国の都市がMICE誘致に注力する中、日本国内の競争力を強化し、より魅力的な開催地となるための戦略的な取り組みが求められている。
この事業では、MICE誘致を強化するために地域の特性を生かした長期的な戦略を策定し、質の高いモデルを創出することを目指している。採択された地域では、観光庁と連携しながらMICEの誘致や受け入れ体制の強化を進め、全国の他地域にもそのノウハウを共有していく。この事業に協力する地域や事業者の募集が始まり、応募の締め切りは3月26日正午とされている。
公募に際しては、応募地域がMICE誘致に対してどのような強みを持ち、どのような課題を抱えているかを整理し、それを踏まえた長期戦略を策定することが求められる。また、MICE開催を推進するための具体的な施策として、地域資源を活用した新たなMICE向けコンテンツの開発や、最先端テクノロジーを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)施策の導入などが含まれる。こうした取り組みを通じて、MICE誘致の可能性を高めるとともに、開催地域の経済活性化や国際競争力の向上を図る。
応募対象となるのは、自治体、コンベンションビューロー、DMO(観光地域づくり法人)や、MICE関連施設を運営する民間事業者などである。応募にあたっては、地域の関係機関が連携し、一体となってMICE誘致を推進する体制を整えることが求められる。さらに、コンソーシアムとしての応募が推奨されており、産業界や宿泊事業者などと連携して取り組むことが期待されている。
本事業の選定においては、書類審査に加え、必要に応じてオンラインヒアリングが実施される。審査基準としては、申請地域における過去のMICE開催実績や、今後の誘致活動の積極性、地域の強みを生かした戦略性などが評価される。また、持続可能な事業として継続できるかどうかも重要な判断基準となる。地域独自の取り組みで新規性があり、他地域にも展開可能なモデルとなるかどうかも考慮される。
採択された事業者には、観光庁からの伴走支援が提供される。具体的には、有識者によるアドバイスや事業実施時の視察、フィードバックを通じて、より効果的なMICE誘致戦略の構築をサポートする。また、事業終了後には、得られた知見を広く共有し、日本全体のMICE誘致力向上に貢献することが求められる。
公募説明会は3月4日にオンラインで開催され、事業の概要や応募方法について説明が行われる。参加希望者は事前に登録を行い、説明会での情報を基に応募書類を作成することが推奨される。公募期間は2月25日から3月26日までとなっており、締め切りを過ぎた応募は受け付けられないため、余裕を持った準備が必要である。
本事業の採択地域では、MICE誘致のためのプロモーション強化や、インフラ整備、受け入れ環境の改善が求められる。例えば、海外のMICE主催者に対するプロモーション活動の強化や、国際会議開催時の特別プログラムの開発などが含まれる。また、地域の観光資源を活用し、訪日MICE参加者に魅力的な体験を提供することも重要な要素となる。
本事業では、補助金や交付金の提供ではなく、観光庁の調査事業の一環として、選定された地域の取り組みを支援する形をとる。したがって、応募者は自己負担割合を2割以上とすることが求められ、その割合が高いほど審査時の評価が高くなる。具体的には、民間企業や自治体が独自に資金を拠出し、MICE誘致に向けた持続的な取り組みを実施することが奨励されている。
最終的に選定された地域では、令和7年12月末までに実証事業を完了し、その成果を報告する必要がある。また、事業終了後もMICE誘致の取り組みを継続し、日本全体のMICE市場の発展に貢献することが期待されている。観光庁では、今後もこのような支援を通じて、日本のMICE誘致力を向上させ、国際競争力を強化する方針を示している。
⇒ 詳しくは観光庁のWEBサイトへ